これだけプラス面があったにも拘らず上半期に思ったほど利益が出なかった要因は、HDDスピンドルモーターの業績改善の遅れに加えて、一部モーターの不振による回転機器事業の収益低迷がありました。DCブラシ付モーター、振動モーターと精密モーターの赤字が大きくなってしまいました。
振動モーターの理由は非常に単純で、一部大手顧客への新製品の立ち上げ遅れによる歩留まり悪化で、月に1億円近くの赤字を出しています。原因は非常にはっきりしていますので、その製品の生産が終了することにより収益が改善します。
DCブラシ付モーターは、生産拠点を置くマレーシアの通貨リンギットが非常に強くなっていることに加え、新製品Sシリーズの立ち上げ遅れで赤字が大きくなっています。
また、精密モーターは自動車が主力ですが、自動車向けの新製品立上げは時間が掛かるため、今、数年前の営業活動が不振だった影響が出ています。後程、こういったモーターについては具体的に今後どうなるかを皆様にご説明します。