従業員とのかかわり  過去掲載分(2012年)

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基本的な考え方

ミネベアグループは、創業以来、従業員を最も重要な財産と位置付け、「五つの心得」に「従業員が誇りを持てる会社でなければならない」と定めています。当社グループのすべての従業員が健康で、安全に働くことができ、一人ひとりがその能力を十分に発揮できるよう、職場環境の整備、向上に努めています。

ミネベアグループの従業員数

(2012年3月末時点)
  全従業員 日本人
海外駐在員
合計
男性 女性
日本 2,796 572 3,368 0 3,368
北米 1,138 758 1,896 22 1,918
欧州 674 358 1,032 25 1,057
アジア圏 10,767 33,885 44,652 411 45,063
合計 15,375 35,573 50,948 458 51,406

人材育成

ミネベアグループでは、「世界で活躍できるグローバルな視点」「自らのアイデアを実現できる主体性」「前向きなチャレンジ精神」を持った従業員を求める人材像とし、その育成に取り組んでいます。そのため、新入社員、中堅社員、新任課長職などの階層別の集合研修を実施するとともに、専門知識の取得やスキル強化のための研修、OJT教育を実施しています。

ブラザーシスター制度

2010年4月より、国内営業部の従業員向けにブラザーシスター制度を試験導入し、2011年度から本格始動しています。この制度は、新入社員一人に対して、若手従業員一人が教育担当として就くというものです。業務における教育指導のほか、仕事以外の悩みも気軽に相談できる関係作りを支援し、新入社員が独り立ちできるようサポートしています。2011年度は12名の新入社員がこの制度を利用し、業務に取り組みました。

ブラザーシスター制度を利用して

画像:国内営業部門 BA販売部 遠藤 成喜 配属されたばかりの時は、周りには知らない人ばかりで硬くなっていましたが、年齢の近い先輩がブラザー役として就いていただけたことで、先輩を通して社内、社外問わず多くの人とのつながりができたことがブラザーシスター制度の大きなメリットだと思います。

経験の無いわたしが自分らしく仕事ができるようにいつも気遣っていただき、時にはプライベートで一緒に飲みに行って、小さな悩みの相談を聞いてもらうなど支えていただきました。

今度はわたしがブラザー役として後輩に就くことになるかもしれません。私の経験をもとに、この制度の良さを伝えていきたいと思っています。

グローバル人材の育成

ミネベアグループはグローバルな人材育成を進めるために、従業員の活躍の場を広げていくことに取り組んでいます。

海外駐在する場合、その期間の上限を5年と定めたガイドラインに従い、多くの従業員がグローバルに活躍する機会を得られるよう配慮しています。

また海外現地法人に駐在中の日本人従業員には日本のプログラムに基づき、また、海外のローカルスタッフには各法人での研修プログラムに基づき管理職研修を実施し、グローバルレベルでの人材育成に取り組んでいます。

グローバル人事総務ミーティング開催

ミネベアグループでは、2011年7月にアジア(タイ、上海、珠海、シンガポール、マレーシア)の現地人事総務責任者を集めたグローバル人事総務ミーティングを開催しました。労務課題や従業員育成、採用などに関して情報を共有しました。今後も定期的に開催し、各拠点における好事例を水平展開させていきます。

海外赴任を経験して

画像:NMB-Minebea-GmbH FAN R&D 福田 将也 入社後の約3 年間を軽井沢工場のファンモータ事業部で勤務した後、NMB-Minebea-GmbH(ドイツ)に赴任して約10ヶ月が経ちました。

こちらでは日本とは言語や生活習慣の違いが有ることはもちろんですが、製品に対して求められるものも日本の市場とは異なります。

こういった市場環境の違いは現場に居なければ理解が難しいものであり、こちらではこちらのニーズに合った製品を提供することが必要だと実感しています。

まだまだ勉強の毎日ですが、ここで培った貴重な経験を活用し「売れる製品」の開発を行っていきたいと思います。

国内での主な階層別研修(2011年度)

研修名 対象者 研修目的
新入社員研修 新入社員
  • 社会人としてのマナー、仕事への姿勢や進め方を習得する。
  • 経営方針、行動規範などを学ぶとともに会社の規則、制度、組織を理解する。
若手社員研修 入社2年目の社員
  • 自身の目標を立て、自立的にかつ継続的に成長していく方法を学ぶ。
  • 業務改善の基礎と、コミュニケーションの基本と重要性を学ぶ。
中堅社員研修Ⅰ 入社5年目程度の社員
  • 自分の能力、なりたい姿を見直し、今後どのような行動を取るべきかを考える。
  • 職場で期待される役割を理解し、周囲への主体的な働き掛けを学ぶ。
中堅社員研修Ⅱ 入社10年目程度の社員
  • 自分の仕事、会社の仕事の意味と価値を、顧客・マーケット視点からとらえなおすことで、仕事の価値(質)を向上させる。
新任係長研修 新任係長
  • 管理監督者である係長として期待される役割を理解する。
  • 自職場の問題を職場リーダーの観点から他者を巻き込んで解決する力を養う。
新任課長研修 新任課長
  • 経営革新の基本を学ぶ。また複数部門横断的、経営的視点を持ち、部門の課題を解決できる考え方や手法を学ぶ。
※上記に加え、日本人海外駐在員向けとして、マネージャー研修、中堅社員研修の2種類を2年に1度実施しています。

公正な評価

ミネベアグループでは、従業員一人ひとりの能力と実績を、公平性、公正性に最大限配慮した上で適正に評価し、処遇や報酬に反映させています。意欲ある従業員が能力を十分発揮できる、そして働きがいを感じられる職場環境となるよう、今後も役割と成果に基づく人事制度を基本として、労働環境や雇用構造などの変化にも柔軟に対応できる人事施策を実施していきます。

多様な人材の活用

グローバルに事業展開するミネベアグループにとって、人材の多様性を前提とした人材力の強化が重要であると考えています。性別や年齢、国籍、障がいの有無など、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境づくりに努めています。

グローバル人材の登用

ミネベアグループでは、グローバル展開に対応した人材育成および活用の強化を目標に取り組んでいます。取り組みの一環として、日本で学んでいる外国人留学生を積極的に採用しています。2012年度は、大卒新入社員60名のうち、5名の外国人を採用しました。

女性活用の推進

ミネベアグループの全世界での女性従業員数は約35,000名以上に上り、全体の約7割を占めています。そのため、女性従業員の管理職への登用については、今後も積極的に取り組み、女性従業員が継続的に能力を発揮し、活躍できる職場作りに努めていきます。

2011年度は軽井沢工場、2012年度は東京本部にて女性従業員を対象に研修を開催しました。研修は女性従業員がより自分の職場に積極的に参加できるようになることを目的に、自分の業務における課題の洗い出しと、その改善策について上司に発表を行いました。

女性管理職のコメント

画像:美??貿易(香港)有限公司 営業部門	中国地域 シニアマネージャー 中国地域営業 カスタマーサービス統括 Dora Wong わたしは、中国でカスタマーサービスの責任者をしています。中国市場の急速な発展に伴い、お客様から求められるものも複雑になってきました。こういった背景もあり、業務では日々課題と直面しています。しかし、同じ部署のメンバーだけでなく、上司や他の部署の方の支援もあり、お客様とのコミュニケーションを増やすなどの工夫で、課題を乗り越えています。また、家族の支えもありますが、三児の母として、仕事と育児を両立できる環境にとても満足しています。ミネベアでのこうした貴重な経験を通じて、これからも多くのことを学んでいきたいと考えています。

障がい者雇用の取り組み

画像:障がい者雇用率の推移 ミネベアグループでは、障がい者雇用を積極的に進め、2011年1月には法定雇用率(1.8%)を達成し、1.88%となりました。

障がいの有無にかかわらずすべての従業員がやりがいを持って働けるよう、職場によっては専門知識のある従業員が指導するなど、職場環境にも配慮した取り組みに努めていきます。

ベテラン従業員の再雇用の取り組み

高いスキルを持ち、意欲のある従業員が長く活躍できるよう、また若手従業員に技術やノウハウを継承し、引き継いでいけるように、国内のミネベアグループでは定年を62歳としています。また、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」が施行されたことを受け、定年退職後も基本的に希望するすべての従業員に対して再雇用を行っています。

人権の尊重

企業におけるコンプライアンス(倫理法令遵守)の重要性をかんがみ、ミネベアグループでは、人種、年齢、性別、国籍、宗教などによる不当な差別を禁止しています。従業員に対しては、異文化の地域へ赴任となる従業員に行う赴任前研修のほか、各階層別教育の中で「ミネベアグループ役員・従業員行動指針」を用いて人権に対する教育を実施しています。さらに、内部通報制度ならびに相談窓口を設けることで、人権侵害防止に取り組んでいます。

働きやすい職場環境への取り組み

多様な働き方の推進

ミネベアグループは従業員のワークライフバランスに配慮することが、従業員のやりがいや充実感につながる、重要な課題であると考えています。

そのため、出産・育児、介護などのさまざまなライフイベントに柔軟に対応できる制度や、従業員がリフレッシュを図れるよう、「入社30年以上永年勤続者の海外旅行招待制度」を設けています。

利用者数は年々増加しており、制度がしっかり機能している表れであると認識しています。

今後も従業員が安心して働ける職場環境の整備、充実に努めていきます。

育児短時間勤務の制度を利用して

画像:軽井沢工場 人事総務部 友野 志づ代 朝の30分育児短時間勤務の制度を利用していますが、通勤に時間がかかるので子どもを保育園へ送ってから出勤するのにちょうど良く、とてもありがたいです。以前は朝45分、夕方1時間と決まっていた制度ですが、2008年4月からは最大2時間で選択できるようになりました。そのため、現在では利用の仕方がさまざまで、1時間の方や1時間45分の方、最大の2時間という方もいますし、朝と帰りのどちらかだけの方もいれば両方の方もいます。制度が利用しやすくなれば、働きやすさにもつながりますので、こういった制度がより良くなってくれたらと思います。子どもの笑顔と「お母さん大好き」の言葉に元気をもらいながら、これからも仕事、育児などがんばっていきます!

国内における主な福利厚生制度と利用者数(2011年度)

制度名 内容 取得人数
育児休業制度 育児休業および育児短時間勤務の制度 60名
介護休業制度 介護休業および介護短時間勤務の制度 1名
入社30年以上永年勤続者の海外旅行招待制度 勤続30年の従業員と家族へのアジア旅行制度
(タイ・中国(上海)・シンガポールのうち一カ国)
21名

労使関係

ミネベアグループでは、「ミネベアグループ行動規範」に示すように、結社の自由を認め、労働環境や労働条件といった課題について、労働組合や従業員代表などと積極的にコミュニケーションを図り、良好な労使関係を築いています。

安全衛生管理

画像:労働災害発生件数の推移 ミネベアグループでは、製品・サービスの質、製造の一貫性、および従業員のモラル向上は、安全で衛生的な職場環境において実現すると考えています。

各工場では、安全作業や衛生などの各部会からなる安全衛生委員会を設置しています。安全衛生委員会は定期的に開催され、各部会の目標に対する活動結果が共有されています。また、当社グループの量産拠点であるタイ、中国、シンガポールの主要工場では、OHSAS18001の認証を取得しています。

万が一、火災、労災、交通事故などの事故が発生した場合には、安全管理責任者を中心に原因の把握や適切な対応が取られるとともに、それらの情報を全世界の全事業所と共有し、類似事故の再発防止に役立てています。

工場における定期パトロールの実施

画像:軽井沢工場におけるパトロールの様子

藤沢工場におけるパトロールの様子

軽井沢工場をはじめとした各工場では、月に1度の定期的なパトロールを実施し、前回の指摘事項の確認や新たな改善点の確認をしています。このパトロールにより、製造機器周辺の整理整頓や危険個所の確認と改善依頼、工具の適正保管、保護めがねや耳栓の使用などの徹底を図っています。

健康管理の促進

ミネベアグループでは定期的に健康診断、健康相談を実施するほか、軽井沢工場では産業医が定期的に巡視するなど、各国の関連法規や各事業所の実情に合わせて、従業員の健康維持、向上に取り組んでいます。また、近年社会的関心が高まっている心の健康管理についても、産業医や産業カウンセラーなどに相談できるほか、メンタルヘルス講習会を開催するなど取り組みを強化しています。

中国における安全衛生の取り組み

画像:避難訓練中の化学物質流出防止訓練の様子(珠海工場)

避難訓練中の化学物質流出防止訓練の様子(珠海工場)

珠海工場では安全衛生委員会の年間スケジュールに基づき、月1回のパトロールを実施しています。

また、同時にミネベアグループ内で起きた災害を横展開し、類似事故が起きないよう毎月1回の委員会を実施しています。

さらに法律法規に準じた訓練なども行っており、特に消防管理分科会主催で開催する年2回の避難訓練は毎年新入社員が多く入社することもあり、非常に重要な訓練となっています。

新入社員に対する新人研修において、安全衛生に関する教育を義務付け、現場に配属する前に正しい知識を身に付けられるよう取り組んでいます。また、配属後は現場にて、継続的に教育がなされ、災害のない職場を目指し、日々努力をしています。

今後の課題・目標

「ものづくり」と「技術の強化」により、実現してきた高精度で高品質な製品の安定供給を、グローバルな規模でより拡大、発展させていくため、人材育成は欠かせない重要な要素であると認識し、世界に通用する人材の育成とノウハウの継承、また従業員を支える人事施策の実施に今後も継続して取り組んでいきます。

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