従業員とのかかわり  過去掲載分(2011年)

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基本的な考え方

ミネベアグループは、創業以来、従業員を最も重要な財産と位置付け、五つの心得に「従業員が誇りを持てる会社でなければならない」と定めています。当社グループのすべての従業員が健康で、安全に働くことができ、一人一人がその能力を十分に発揮できるよう、職場環境の整備・向上に努めています。

ミネベアグループの従業員数

(2011年3月末時点)
  全従業員 日本人
海外駐在員
合計
男性 女性
日本 2,744 575 3,319 0 3,319
北米 1,060 793 1,853 24 1,877
欧州 667 375 1,042 26 1,068
アジア圏 11,179 35,976 47,155 408 47,563
合計 15,650 37,719 53,369 458 53,827

人材育成

ミネベアグループでは、「世界で活躍できるグローバルな視点」「自らのアイデアを実現する主体性」「前向きなチャレンジ精神」を持った従業員を求める人材像とし、その育成に取り組んでいます。そのため、新入社員、中堅社員、新任課長などの階層別の集合研修を実施するとともに、専門知識の取得やスキル強化のための研修、OJT教育を実施しています。

ブラザーシスター制度

2010年4月より、国内営業部の従業員向けにブラザーシスター制度を試験導入しています。この制度は、新入社員一人に対して、若手従業員一人が教育担当として就くというものです。業務における教育指導のほか、仕事以外の悩みも気軽に相談できる関係作りを支援し、新入社員が独り立ちできるようサポートしています。2011年度より本格始動させていきます。

ブラザーシスター制度を利用して

画像:国内営業東京第一販売部 門脇 絵里香 初めての社会人生活、不安で心細くもありました。そんな時、精神的な支えとなったのがブラザーシスター制度でした。年齢の近い先輩が付きっきりで教えてくださるので親しくなれ、些細な疑問も気兼ねなく質問できました。先輩の担当するお客様に同行させていただき、最終的にはわたしの担当として引き継がせていただきました。引き継ぎ後も先輩にフォローしていただけたので、安心でした。転んでも立ち上がれたのはこの制度のおかげです。

グローバル人材の育成

ミネベアグループはグローバルな人材育成を進めるために、従業員の活躍の場を広げていくことに取り組んでいます。

海外駐在する場合、その期間の上限を5年と定めたガイドラインに従い、多くの従業員がグローバルに活躍する機会を得られるよう配慮しています。また、海外現地法人の従業員を日本で受け入れるILO研修に参加し、2010年度は13名、累計で589名が日本での研修に参加しました。

※財団法人日本ILO協会実施による、国際技能開発計画実施事業2011年4月にてプログラムは終了。

海外赴任を経験して

画像:メカアッシー事業部 設楽 一雅 タイのバンパイン工場に赴任してもうすぐ3年です。さまざまなことを経験させていただきました。赴任後成長したなと感じるところは、自分で判断する、そして判断したことに責任を持つという意識が自分自身に根付いたことです。赴任前の2年間は軽井沢工場勤務でしたが新人ということもあり先輩方の指示で仕事をしていました。今は自分が職場を引っ張っていくんだという気持ちで仕事をしています。

国内での主な階層別研修(2010年度)

研修名 対象者 研修目的
新入社員研修 新入社員
  • 社会人としてのマナー、仕事への姿勢や進め方を習得する。
  • 経営理念、行動規範などを学ぶとともに会社の規則、制度、組織を把握する。
若手社員研修 入社2年目の社員
  • 自身の目標を立て継続的に成長していく方法を学ぶ。
  • 業務改善の基礎と、コミュニケーションの基本と重要性を学ぶ。
中堅社員研修Ⅰ 入社5年目程度の社員
  • 自分の能力、なりたい姿を見直し、今後どのような行動をすべきかを考える。
  • 中堅社員として期待される役割を理解し、周囲への主体的な働きかけについて学ぶ。
中堅社員研修Ⅱ 入社10年目程度の社員
  • 自分の仕事、会社の仕事の意味、価値を外部(顧客・マーケット)視点からとらえる。
新任係長研修 新任係長
  • 管理監督職である係長として期待される役割を理解し、リーダーシップ、部下の指導・育成について学ぶ。
新任課長研修 新任課長
  • 経営革新の基本を学び、自チームの課題抽出、重要課題に対する施策、手段の検討・立案を行う。
  • リーダーシップ、部下の指導・育成について学ぶ。
※上記に加え、日本人海外駐在員向けとして、マネージャー研修、中堅社員研修の2種類を2年に一度実施しています。

公正な評価

ミネベアグループでは、従業員一人一人の能力と実績を、公平性・公正性に最大限配慮した上で適正に評価し、処遇や報酬に反映させています。意欲ある従業員が能力を十分発揮できる、そして働きがいを感じられる職場環境となるよう、今後も役割と成果に基づく人事制度を基本として、労働環境や雇用構造などの変化にも柔軟に対応できる人事施策を実施していきます。

人権の尊重

企業におけるコンプライアンス(企業倫理・法令遵守)の重要性にかんがみ、ミネベアグループでは、人種・年齢・性別・国籍・宗教等による不当な差別を禁止しています。従業員に対しては、異文化の地域へ赴任となる従業員に行う赴任前研修のほか、各階層別研修の中で「ミネベアグループ役員・従業員行動指針」を用いて人権に対する教育を実施しています。さらに、内部通報制度ならびに相談窓口を設けることで、人権侵害防止に取り組んでいます。

コンプライアンス

多様な人材の活用

グローバルに事業展開するミネベアグループにとって、人材の多様性を前提とした人材力の強化が重要であると考えています。性別や年齢・国籍・障がいの有無など、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境づくりに努めています。

女性活用の推進

ミネベアグループの全世界での女性従業員数は約38,000名に上り、全体の約7割を占めています。そのため、女性従業員の管理職への登用については、今後も積極的に取り組み、女性従業員が継続的に能力を発揮し、活躍できる職場作りに努めていきます。

人事のプロフェッショナルとして、今後もミネベアの従業員を支えていきたい

画像:NMB-Minebea Thai Ltd. Human Resource & Administration Head(Deputy Manager) Adakorn Sritan わたしは、1984年に入社して以来、人事業務に携わっています。タイ工場には8つの人事グループがありますが、そのうちの一つの責任者を22年前から任されています。上司がわたしにグループの指揮を一任してくださっていることが誇りであり励みになっています。製造に携わっている従業員の管理のほか、タイ工場に来られる日本、ドイツ、シンガポールなどからの従業員の滞在・赴任中のサポートにも取り組んでいます。地域貢献活動にも積極的に参加しており、今後も会社からの期待に応えられるよう、頑張っていきたいと思っています。

障がい者雇用の取り組み

画像:障がい者雇用率の推移 ミネベアグループでは、障がい者雇用を積極的に進め、2010年度は法定雇用率(1.8%)を達成し、1.86%となりました。また、採用した従業員がやりがいを持って働けるよう、職場環境にも配慮した取り組みに努めていきます。

ベテラン従業員の再雇用の取り組み

高いスキルを持ち、意欲のある従業員が長く活躍できるよう、また若手従業員に技術やノウハウを継承し、引き継いでいけるように、国内のミネベアグループでは定年を62歳としています。また、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」が施行されたことを受け、定年退職後も基本的に希望するすべての従業員に対して再雇用を行っています。

働きやすい職場環境への取り組み

多様な働き方の推進

ミネベアグループは従業員のワークライフバランスに配慮することが、従業員のやりがいや充実感につながる、重要な課題であると考えています。そのため、出産・育児、介護などのさまざまなライフイベントに柔軟に対応できる制度や、従業員がリフレッシュを図れるよう、「入社30年以上永年勤続者の海外旅行招待制度」を設けています。

利用者数は年々増加しており、制度がしっかり機能している表れであると認識しています。今後も従業員が安心して働ける職場環境の整備・充実に努めていきます。

育児短時間勤務の制度を利用して

画像:キーボード事業部 高橋 麻千子 仕事復帰から3年、毎日が驚くようなスピードで過ぎていく中、1日1時間という、育児短時間勤務の制度利用は仕事と育児を両立させているわたしにはとても大きな時間です。しかし、まだこの制度を知らない方も多く、知らないからこそ仕事の依頼を夕方受けることもあるのが現状です。現在では、イクメン(子育てに積極的に参加する男性)が増えてきているので、この制度がもっと周知されて、男性も利用しやすい環境になっていけば良いなと思います。

国内における主な福利厚生制度と利用者数(2010年度)

制度名 内容 取得人数
育児休業制度 育児休業および育児短時間勤務の制度 65名
介護休業制度 介護休業および介護短時間勤務の制度 0名
入社30年以上永年勤続者の海外旅行招待制度 勤続30年の従業員と家族へのアジア旅行制度
(タイ・中国(上海)・シンガポールのうち一カ国)
18名

労使関係

ミネベアグループでは、「ミネベアグループ行動規範」に示すように、結社の自由を認め、労働環境や労働条件といった課題について、労働組合や従業員代表などと積極的にコミュニケーションを図り、良好な労使関係を築いています。

安全衛生管理

画像:労働災害発生件数の推移 ミネベアグループでは、製品・サービスの質、製造の一貫性、および従業員のモラル向上は、安全で衛生的な職場環境において実現すると考えています。

各工場では、安全作業や衛生などの各部会からなる安全衛生委員会を設置しています。安全衛生委員会は定期的に開催され、各部会の目標に対する活動結果が共有されています。また、当社グループの量産拠点であるタイ、中国、シンガポールの主要工場では、OHSAS18001の認証を取得しています。

万が一、火災・労災・交通事故などの事故が発生した場合には、安全管理責任者を中心に原因の把握や適切な対応が取られるとともに、それらの情報を世界各国にある全事業所と共有し、類似事故の再発防止に役立てています。

工場における定期パトロールの実施

画像:軽井沢工場におけるパトロールの様子

軽井沢工場におけるパトロールの様子

軽井沢工場をはじめとした各工場では、月に一度の定期的なパトロールを実施し、前回の指摘事項の確認や新たな改善点の確認をしています。このパトロールにより、製造機器周辺の整理整頓や危険個所の確認と改善依頼、工具の適正保管、保護めがねや耳栓の使用などの徹底を図っています。

健康管理の促進

ミネベアグループでは定期的に健康診断、健康相談を実施するほか、軽井沢工場では産業医が定期的に巡視するなど、各国の関連法規や各事業所の実情に合わせて、従業員の健康維持・向上に取り組んでいます。また、近年社会的関心が高まっている心の健康管理についても、産業医や産業カウンセラーなどに相談できるほか、メンタルヘルス講習会を開催するなど取り組みを強化しています。

上海における安全衛生の取り組み

上海工場では安全衛生委員会の各部会の年間スケジュールに基づき、月1回のパトロールを実施しています。

また、法律法規に準じた訓練も行っており、特に防災部会主催で行われる年2回の避難訓練は、新入社員が毎年多く入社することもあり、上海工場にとって、非常に重要な訓練となっています。

上海・西岑・蘇州の3工場では、新入社員研修において、安全衛生に関する教育を義務付け、現場に配属する前に正しい知識を身に付けるよう取り組んでいます。また、配属後は各部門にて継続して教育がされ、災害のない職場を目指し、日々努力をしています。

画像:避難訓練中の消火訓練の様子(上海工場)

避難訓練中の消火訓練の様子(上海工場)

画像:配属前研修の様子

配属前研修の様子

東日本大震災での取り組み

ミネベアグループでは東日本大震災発生後、早急に「東北地方太平洋沖地震のボランティア活動に関する休暇規則」を制定しました。通常の有給休暇とは別に、最大5日間のボランティア休暇取得を認めるもので、被災地の役に立ちたいという従業員を支援しています。5月20日時点で23名の申し込みがありました。

また震災後の節電に対応して、3月24日より目黒地区ではオフィスの空調を止めていることから、従業員の服装規程の緩和により、温度調節しやすく動きやすい服装を認めたほか、幼児のいる従業員に対してミネラルウォーターを配布するなどの従業員の安全を守る取り組みも併せて行っています。

今後の課題・目標

「ものづくり」と「技術の強化」により、実現してきた高精度で高品質な製品の安定供給を、グローバルな規模でより拡大・発展させていくため、人材育成は欠かせない重要な要素であると認識し、世界に通用する人材の育成とノウハウの継承、また従業員を支える人事施策の実施に今後も継続して取り組んでいきます。

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