2025年

2025年5月14日

ミネベアミツミ株式会社

業界最速の過電圧検出応答速度と低消費電流を両立
車載用高耐圧ボルテージディテクタ「S-19116シリーズ」発売
~ システムの安全性向上に貢献とともに超小型パッケージ採用によりスペース縮小も実現 ~

業界最速の過電圧検出応答速度と低消費電流を両立
ロゴ:ミネベアミツミグループ「グリーンプロダクツ」製品

ミネベアミツミグループ
「グリーンプロダクツ」
製品

ミネベアミツミグループのエイブリック株式会社(社長:田中 誠司、本社:東京都港区、以下:ABLIC)は本日より、業界最速(※1)の過電圧検出応答速度を実現した車載用高耐圧ボルテージディテクタ「S-19116シリーズ」の販売を開始しました。
自動車業界では、交通事故を未然に防止するために自動車部品の品質向上を図るのと同時に、万が一故障が発生した時の影響を低減させる機能安全(※2)への取り組みが進んでいます。自動車に施されている機能安全の一例として、バッテリーからレギュレータを介してMCU(※3)やセンサへの電圧を供給する際のレギュレータ出力の過電圧対策があげられます。
対策としては、レギュレータ出力に過電圧等の異常が発生すると、ボルテージディテクタの電圧監視機能によりその異常を検出してからMCUを安全にリセットします。一般的に、過電圧が検出された際の応答時間は数十μs~数百μs程度ですが、この間にもレギュレータからMCUやセンサに供給される電圧が上昇し続けるため、ECUの耐圧電圧を超えてしまうという問題が生じ、システムの安全性維持や機能安全を妨げるリスクの一つとなります。
この問題を解決するためには、電圧監視機能の検出応答速度を速くすることで解決されますが、検出応答速度を速くすると消費電流が増え、システムの暗電流(※4)が増加するという別の問題が生じることとなります。
本日発売した「S-19116シリーズ」は業界最速(※1)の検出応答時間Max.6.8μs、動作時消費電流についても2.0μA typ.と低消費電流を実現しました。
検出応答速度の高速化と暗電流の低電流化の両立を実現することにより、システムの安全性を向上させ、且つ、低暗電流化において貢献する製品です。
さらに、「S-19116シリーズ」は、超小型のHSNT-6(1.96×2.46×t0.5mm)パッケージを採用し、省スペース化が進む今の車載用機器のニーズに応える製品となっています。

  • (※1) 36V動作のボルテージディテクタとして。2025年5月時点 当社調べによる
  • (※2) 機能安全:機能的な工夫を組み込み、許容できるレベルの安全性を確保すること
    参照新しいウィンドウで開く
  • (※3) MCU:Micro Controller Unitの略
  • (※4) 暗電流:イグニッションOFFの状態でも流れる待機電流

主な特長

1. 電圧検出応答速度が高速、かつ低消費電流を実現
当社既存製品「S-19115」比で約97%短縮となる、業界最速(※1)の検出応答速度を実現し、かつ、消費電流2.0μAで低消費電流との両立を実現しました。
電圧検出応答速度の高速化により、電圧の電圧上昇をいち早く監視をおこないマイコンへ検出信号を出力することでシステムの安全性向上に貢献します。また、動作時消費電流2.0μAに抑えることで、システム全体の低暗電流化に貢献します。
2. 超小型パッケージにより省面積化が可能
車載用小型パッケージHSNT-6(1.96mm×2.46mm×t0.5mm)に搭載することで、従来製品よりも約20%の省面積化を実現しました。
3. 監視電圧を入力するSENSE端子は広範囲電圧-30Vから45Vまで入力可能
SENSE端子は負電圧印加が可能です。各ECUに搭載される逆流防止ダイオードの前段へSENSE端子を接続できるため、I/Gやバッテリー電圧を高精度に直接監視する用途にも応用可能です。
4. 車載品質
三温度テスト(低温、常温、高温)を実施しています。AEC(Automotive Electronics Council:車載電子部品評議会)による各種の信頼性・品質評価試験である「AEC-Q100」に対応予定です。また、PPAP(生産部品承認プロセス)にも対応可能です。自動車の過酷な環境での使用が可能です。

主な仕様

• 動作電圧範囲:3.0V ~ 36.0V
• 電圧検出範囲:8.0V ~ 24.0V
• 検出電圧精度:±1.5%(Ta = -40℃ ~ +125℃)
• ヒステリシス幅:0%、2.3%、5%、9%から選択可能
• 動作時消費電流:2.0µA typ.
• 検出応答時間:6.8µs max.
• 解除遅延時間:10ms typ.(CD = 3.3nF)
• 動作温度:Ta = -40 ~ +125℃
• パッケージ:SOT-23-5、HSNT-6(2025)
• AEC-Q100対応
• PPAP対応可能

用途例

車載用(エンジン、トランスミッション、サスペンション、ABS、EV/HEV/PHEV関連機器等)
車載バッテリー電圧検出

アプリケーション例

画像:用途、アプリケーション例

  • DC/DCコンバータ
  • オンボードチャージャ
  • ADASドメインコントローラ
  • バッテリーマネジメントシステム (BMS)
  • インバータ

製品詳細

Webサイト

https://www.ablic.com/jp/semicon/新しいウィンドウで開く

お問い合わせ

この件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

報道関係のお問い合わせ エイブリック株式会社 コーポレート コミュニケーション
E-mail: pr@ablic.com
一般のお問い合わせ エイブリック株式会社 販売代理店
https://www.ablic.com/jp/semicon/sales/distributors/新しいウィンドウで開く
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