研究開発

東京研究開発センター 車載・ロボット開発部

ロボット制御ソフトウェアを開発

Y.A 2020年入社/物理情報工学専攻

入社
理由

前職では自動車メーカーで製造業務を担当していました。学生時代に研究していたモーター制御系の技術開発に携わりたい思いが強くなり、転職を決意。ミネベアミツミには部品メーカーのイメージがあったのですが、採用サイトでロボットやAIの研究開発にも注力していることを知り、入社を決めました。

現在の仕事

人間の「力加減」をロボットで再現する

東京研究開発センター(TRDC)では、産業用ロボットアームのソフトウェア開発に携わっています。そのなかで私が担当しているのが「力制御技術」です。人の手による作業を産業用ロボットアームで自動化することを考えたとき、「適度な力で部品を押し込んではめる」「研磨機のベルトに製品を少し押し当てて研磨する」といった動きも必要になります。こうした作業は、アームの位置を制御するだけでは困難であり、人間による微妙な力加減を再現しなくては実現しません。そこで私たちは、力を検出する力覚センサーをロボットアームに組み込み、力制御技術の開発を行っています。
開発は構想段階から着手し、設計、実装、テストまでの一連の流れを担当しています。現在は一通りの動作検証が完了し、実際に現場で使用できるレベルまで機能を引き上げようという段階です。ロボット開発にはメカトロニクス、電気、通信、制御ソフトなど多種多様な要素技術が絡んでおり、TRDCではそれぞれのチームが連携して開発にあたっています。トラブル時の原因特定などで他チームの力を借りることも多く、全員が一丸となって新しいものを生み出すのだという空気を感じています。

転機となった出来事

ゼロから始まった機能開発がひとつの形に

中途入社から数ヵ月後、力制御技術の開発は、私を含む3名のチームで始まりました。社内には類似の技術がなく、まさにゼロからのスタート。最初は論文を調査して制御理論を学んだり、他社製品のロボットを購入して動かしてみるなど、インプットに集中しました。入社したばかりのことで戸惑いもありましたが、新しい情報についてチーム内でざっくばらんに話し合うなど、毎日何かしら前に進んでいる手応えのほうが大きかったですね。
数ヵ月にわたる調査のあと、研究開発用ロボットと力覚センサーを購入し、ソフトウェア開発に着手。若手メンバー同士で試行錯誤しながらプログラミングを進め、約半年後には自社工場にロボットアームを試験導入して有効性を確認しました。軽井沢工場に2週間ほど滞在し、工場担当者に確認してもらいながら、ロボットアームで、微細な力加減による研磨作業を実現しました。現在も現場で活用してもらっております。
右も左も分からない中で始まった開発が、ひとつの形になったことは、大きな自信につながりました。この経験以来、未知の業務にも恐れず前向きに取り組めるようになったと感じています。

将来の夢

技術力と知識を高め、
新たなソリューションを生み出す

引き続きロボット制御について経験を積み、現場で勘や経験を元に行われている作業を自動化することが、私の当面の目標です。技術的には、力制御以外にも、人の目にあたるビジョンセンサを利用した制御開発や、力覚センサーによる力の情報とカメラによる画像情報と組み合わせたセンサーフュージョン技術にも取り組んでみたいと考えています。また、現場が抱えている課題は何か、どのように作業をロボットに置き換えればよいかを明確にするために、課題発見能力や提案力を磨けたらと思います。
ロボットを構成する要素技術の発展は目覚ましく、センサーやカメラ、AI、モーターなどを組み合わせれば、これまでにない動作を実現できる可能性があります。ミネベアミツミが扱う部品やセンサーの知識をより深め、自身の制御技術と併せることで、新たな製品やソリューションを提案できるようになりたいです。

1日のながれ

8:45
出社・メールチェック
09:00
制御ソフトウェアのコーディング・デバッグ
11:45
昼休み
13:00
打ち合わせ資料作成
15:00
打ち合わせ
17:30
退社

オフタイム

中高からサッカーを続けており、今も大学時代の友人と定期的にフットサルの大会を開いています。社会人になってからはゴルフも始めたので、身体を動かしてリフレッシュすることが多いですね。

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