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品質管理
自動車事業部 品質保証部
試験解析で不具合を究明する
K.K 2012年入社/工学部通信ネットワーク工学科
入社
理由
ユーシンは取り扱う自動車関連製品の幅が広く、エンジンスイッチなど直接手で触れることのできる部品も多数手掛けています。その身近さが魅力の一つでした。もう一つは、自社の車しか扱えない完成車メーカーとは違い、部品を通してさまざまなカーメーカーや、車種をまたいで業務に携われる点が魅力でした。
現在の仕事
不具合原因解析の「最後の砦」
私の所属する部署の業務は大きく二つに分けられます。一つは、新規製品の妥当性の確認です。例えば、エンジン始動部のキーシリンダーを規定回数作動させ、故障が発生しないことを確かめる作動耐久試験などです。もう一つが、市場で発生した不具合の解析で、私は自動車のステアリングロックと呼ばれる部品を担当しています。
不具合解析では、同様の不具合を「再現する」ことが重要になります。何が影響して不具合が発生したのかを特定できなければ、根本的な解決策を講じられないからです。不具合の発生原因には、気温や湿度、あるいは使い方などさまざまな条件が関係しています。さらに、いくつもの条件が重なり合ったときだけ発生する場合もあります。そのため、不具合が発生したときの情報を可能な限り集め、再現検証を行います。解析手法も、光学顕微鏡でクラックの有無を見たり、X線で内部損傷状態を非分解で確認したり、金属分析に適したSEM(走査電子顕微鏡)を活用したりとさまざまです。原因が究明できたら再発防止の対策を講じていきます。
不具合の原因究明は、完成車メーカーでも行われます。しかし、それでも分からないときに当社へ解析依頼がくるため、私の所属部署は「最後の砦」ともいわれています。
転機となった出来事
詰め込んだ膨大な知識が力になる
現部署に配属以来、新規製品の妥当性確認を担当していましたが、2年目に入ったとき、解析業務を担当していた先輩の異動に伴い、業務を引き継ぐことになりました。担当部品はメカ式のキーセットで、引き継いだ解析業務は4案件ほどありました。
しかし、それまで妥当性確認業務しかしていなかったため、解析業務についてはほぼ何も分からない状態です。部品が壊れる原因は、製造方法にある場合もあれば、設計的に弱点がある場合もあります。不具合究明では各部署と連携しますが、製造や設計に関しても最低限の知識がなければ同じ土俵で会話することもできません。
そこで、過去10年分、500件以上の解析報告書を読み漁りました。どのような不具合が、いつ・どのような状況下で発生し、原因は何だったのか、どんな対策を講じたのか。徹底的に頭へ入れていきました。ものづくりについて知るため、組み立てラインや鋳造部、生産部の人を訪ねて話を聞いたりもしました。しかし、その程度ですぐ仕事ができるようになるわけもなく、何度も失敗を経験しました。ですが、最初に基礎となる知識を詰め込めたおかげで、その後に得られた成果は多かったと感じています。
将来の夢
品質に妥協しない技術者でありたい
ステアリングロックが故障すると、自動車のエンジンを始動できなくなる恐れがあるなど、ユーザーに多大な迷惑をかけてしまいます。状況によっては、安全に大きく影響することさえあります。そのため、まずはステアリングロックの不具合解析の力を一層磨きます。品質に対し責任を持ち、妥協しない技術者でありたいと思います。その上で、徐々に対応できる製品の幅を広げていくのが目標です。幸い当社では、ドアラッチやドアハンドル、ヒーターコントロールなど数多くの車載部品を扱っているので、幅広い製品に携わり、知識と経験を積むチャンスがあります。
また、現在中国工場の技術支援も担当しているのですが、英語でのコミュニケーションに苦労しています。語学力にも一層磨きをかけ、海外拠点とのやりとりをスムーズなものにしていきたいとも思っています。
1日のながれ
- 09:00
- 始業・メール確認・担当者の資料精査
- 10:00
- 不具合品解析・再現テスト
- 12:00
- 昼食
- 12:35
- 関連部署と会議・工程確認(他拠点の場合はTV会議)
- 15:00
- 中国工場とのTV会議(技術支援)
- 16:00
- 解析レポート作成
- 17:55
- 退社
オフタイム
週末は、土日を利用して県内や隣県へよく小旅行に行きます。海鮮料理が大好きなので、海や島に行くことが多いですね。海岸線をドライブして、温泉や海の幸、お酒を満喫しながらのんびり過ごすのは最高です。
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