コーポレートガバナンス

更新日:2025年12月8日

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社外取締役メッセージ(2025年8月)

ミネベアミツミのサステナブルな成長に不可欠な「従業員の力の最大化」 社外取締役 松村 敦子

ミネベア株式会社とミツミ電機株式会社の統合によるミネベアミツミ株式会社誕生の翌年の2018年に社外取締役に就任し、会社が大きく成長する中で社員の育成とDEI推進を支援してきました。「多様性がもたらす人材面での相合力活性化」、「社員のキャリア自律と女性の活躍」をテーマとするセミナーでの講演や、海外生産拠点視察時の現地の女性管理職の方々との対談の機会をいただき、参加した社員の皆さんが持つ当社グループの持続的成長を支えるパワーを感じてきました。当社がさらに企業価値を高めるための人的資本経営戦略においては、よりきめ細やかな体制の構築が求められます。

当社の人的資本の特徴

当社は創業以来育ててきた独自の精密加工事業とM&Aを通じた様々な事業を相合することにより多角的事業ポートフォリオを構築し、サステナブル経営をおこなっています。そうした中で、M&Aにより統合した会社の人材がもつ多様なスキル・知識・経験などを的確に相合して当社グループの人的資本を増強してきたため、人材が多様化しています。国際面での多様性について地域別従業員比率でみると、日本を除くアジア地域で72.8%、日本で13.5%、北南米で7.4%、欧州で6.3%であり、こうしたグローバル企業ならではの多様性は様々な面で有効に作用しています。国内外の拠点視察時には、品質向上や生産性改善等の取り組みにおいて、拠点独自の工夫と拠点間協力に基づき成果を挙げている状況を目の当たりにし、大いに評価しています。また、人的資本の多様性について女性活躍の面からみると、グループ全体のグローバルでの女性従業員比率は59.1%、女性管理職比率は13.7%である一方、ミネベアミツミ単体での女性従業員比率は17.4%、女性管理職比率は3.8%と低いことが課題です。対策として2020年から女性活躍推進への取り組みが進められ、さらに今年は女性リーダー育成プログラムも開始されました。こうした施策を通じ、仕事に対する意識を高めてキャリアプランを真剣に考える女性社員が増加し、ロールモデルとなる管理職女性による発信も功を奏して女性管理職候補者が着実に育っていると実感しており、今後とも女性活躍推進のために尽力する所存です。

従業員の育成とエンゲージメント向上における強いリーダーシップ

当社グループはトップマネジメントの強いリーダーシップのもとで、持続的成長を実現してきました。そうしたリーダーシップは、人材育成においても重要性をもっています。例えば、会長から全社員に向けて定期的に発信される「ナビゲーション」と名付けられたメッセージはまさに当社グループの進むべき方向性を示し、経営状況や新たな取り組み等を分かりやすく伝え、社員のやる気を引き出しています。また約8年前に会長の発案で開始されたチームビルディング活動は、企業文化として定着してきました。各部署での様々な課題解決に向け、社員同士がチームを組んで自発的に取り組むこの活動は、社員の熱意と独創性を引き出します。異なる拠点の社員が同一問題解決に向けてチームを組む場合もあり、国際色豊かな当社グループならではの有効な人材育成手段であり、従業員エンゲージメント向上にも有用だと感じています。

従業員エンゲージメントサーベイの結果を受けて

従業員エンゲージメントサーベイ結果で示された当社の強みとしては、社員たちが当社の経営理念に共感してゴール・目標を支持し、自分の仕事の意義を理解していることが挙げられます。一方でサーベイ結果から明らかとなった課題を解決するために、スピーディに対応しています。社員の声への傾聴に向けては、社長による国内7拠点でのタウンホールミーティングが実施され、また、意欲的な社員が望む自律的キャリア形成に向けては、人事制度改革による適切な体制構築に取り組んでいます。さらに、従業員が将来に向けて力を発揮していくため、それを後押しできる次世代リーダーの計画的育成も進められています。変化の激しい世界経済や国際情勢を的確に捉え、大局的な視点でスピーディに判断できるリーダー育成においても、効果的助言をおこなっていきたいと考えています。

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