2019年

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画像:ミネベアミツミグループの人材育成 画像:ミネベアミツミグループの人材育成

(2019年12月掲載)

熱いチャレンジを応援

ミネベアミツミは1951年に日本で初めてのミニチュアベアリング専業メーカーとして東京都板橋区に誕生しました。早くから海外に進出しており、1970年代にシンガポールへ進出し、タイ、中国、フィリピン、カンボジアなど、今では世界22カ国に83の製造拠点、27カ国に80の営業拠点、約10万人の従業員がおり、売上高の60%、生産高の90%以上を海外から生み出しています。今後、自律的成長とM&Aを両輪にさらなるグローバルビジネス拡大を見据え、国籍・文化的背景・出身母体を問わず人材を見いだし、活躍できる環境をより整えるためにも、経営層、マネージャー、あるいは製造、営業、管理などさまざまな階層・部門間のコミュニケーションを活性化し、人と人とのシナジーを最大化していきます。

当社が社員に求める資質は、「ものづくりが好きな人」、「世界規模で働きたい人」、「情熱を持ち続ける人」の3つです。当社はOJT※を中心とした育成により、特に日本人の若手、中堅従業員を海外拠点へ派遣し、さまざまな国籍のメンバーと協力しながら、ものづくりの経験を通じて人材を育成しつつ、社員の資質と能力向上のための研修も行っています。

日本国内では若手、中堅社員、係長職、課長職、部長職向けの階層別研修のほか、次世代を担う幹部育成としては、ジェネラリスト育成の「事業戦略研修」、経営貢献できる技術マネージャー育成のための「技術経営研修」を行っています。また、若手社員が目の前の課題に対して自ら考え、判断し、取り組むことができる従業員に早期に成長できるよう、入社から2年間、各部署と連携しながら人材開発部が育成に関わっています。

さらに、グループ従業員の90%以上を占める海外ローカル従業員から、将来、現地責任者を担う人材を輩出するための取り組みも行っています。具体的には、海外現地法人のローカルリーダーを本社で1年間受け入れ、各事業所や部門での研修を通じて、広い視野と経営的な視点を身につける海外トレーニー制度や、主要拠点であるタイ、中国では次世代ローカル幹部研修を行っています。

当社は社是において「従業員が誇りを持てる会社でなければならない」と定め、従業員が最も大切なステークホルダーであると考えています。特に、これからの10年で売上高2.5兆円、営業利益2,500億円を目指すべく、2019年に定めたマテリアリティ(重要課題)において、従業員の安全と健康、働きやすい職場づくり、グローバル規模の人材育成、グローバル規模のダイバーシティの推進という、従業員を対象とした4つの課題を選定し、すべての従業員がその力を最大限発揮できる環境づくりをさらに加速しています。ミネベアミツミが社会に必要とされる会社を目指し、より多様な人材育成を推進するべく人材開発部が中心となり、世界中の拠点と連携しながら取り組みを進めていきます。

※OJT:On-The-Job Training。実務を通して上司や先輩従業員が部下の指導を行う教育訓練

図:当社の求める人物像

階層別研修受講者(若手社員研修)

写真:メカアッシー事業部 生産性改善部 生産性改善課 日比 笑子

メカアッシー事業部
生産性改善部
生産性改善課
日比 笑子

若手社員研修では、今後のキャリアや現在の担当業務の改善、職場でのコミュニケーションについて考えるワーク、スピーチ練習などを行いました。中でも、今後のキャリアについて考えるワークでは、「今できること」「やりがいを感じること」「期待されていること」の3つの項目を掘り下げることによって、今まではっきりと分からなかった「自分が今後どうしていきたいのか」ということが分析でき、「3年後にどんな従業員になりたいか」という具体的な目標設定ができたので良かったです。

現在は研修で立てた目標を達成できるように意識して業務に取り組んでいます。今後も定期的にキャリアや目標について考え、常に意欲を持って業務に取り組めるようにしたいと思っています。

階層別研修受講者(若手社員研修)

写真:半導体事業部 設計技術部 センサIC技術課 梅貝 俊平

半導体事業部
設計技術部
センサIC技術課
梅貝 俊平

今回の若手社員研修では、3年後を見越したスキルアップの方針を得ることができました。自分の望むキャリアと周囲から望まれる役割をすり合わせる際、客観的視点が重要であると気付きました。また、先輩・上司の考えや、自分への期待を知ることができたことも貴重な経験でした。

研修内容の「目標に向けた行動の習慣化」について、自分でさらに取り組みたいと強く感じます。エンジニアとして新しい技術や時代の変化に対応しなければならないと、入社当時から先輩より教わってきましたが、なかなか専門知識のインプットの習慣が身に付けられずにいました。今回の研修をきっかけに、習慣化するという汎用スキルを習得し、自主学習に取り組み、20代をがむしゃらに頑張れという上司の期待に応えたいです。そして先輩のような半導体回路技術で社会に貢献できる技術者を目指します。

コロンビア大学留学経験者

写真:製品販売統括部 レゾナントデバイス統括部 責任者 三石 正輝

製品販売統括部
レゾナントデバイス統括部
責任者
三石 正輝

コロンビア大学ビジネススクールの客員研究員として9カ月間留学し、MBA講義の聴講や数多くのセミナー、イベントに参加する機会をいただきました。講演会には各国首脳や外相がスピーカーとして招かれ、世界情勢の最前線に立つリーダー達の思いを直接聞くことができる大変貴重な体験でありこれまでの自身の業務を振り返り、今後の業務への取り組み方やリーダーシップのあり方について考える良い機会になりました。

他、日本経済経営研究所における研究活動では、「Product Management in the "Diversified-Products" Manufacturer : Inseparable Relationship Between "PM" & "UX"」をテーマに発表しました。留学を通じて、人種、文化、宗教の壁を超えて人々と一緒に議論を交わした経験は自信になり、世界中のお客様と積極的な交渉を進める上で役立っています。今後もビジネスを成功に導けるようなチームづくりに貢献したいと思います。

海外トレーニー制度利用者

写真:経理部 Thananan Buasroung

経理部
Thananan Buasroung

わたしはタイのバンパイン工場から、日本へ研修に来ています。プログラムは1年間、東京本部の経理部で行われています。バンパイン工場では主にメカアッシーの原価計算を担当していました。東京本部では、対外発表する財務諸表の作成方法やグループ会社間の債権債務の照合などを勉強しています。業務の背景を理解するよう努め、タイに戻ってからも、ここで経験したことを生かして本部の支援をしたいと思います。

日本の言葉や文化、働き方、ライフスタイルなど学ぶことが多くありますが、日本のメンバーはいつも親切にサポートしてくれています。この研修を通じて、日々新しいことを学び、成長していきたいです。

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