リスクマネジメント
更新日: 2026年3月23日
基本的な考え方
当社グループは、リスクが顕在化した場合、その対応によっては企業経営の根幹に影響を及ぼす恐れがあることから、リスク管理は極めて重要な施策であると考えております。リスク管理体制や、事前の予防対策、緊急事態発生時の対応などについて定めた「ミネベアミツミグループリスク管理基本規程」に基づき、想定されるさまざまなリスクに備えております。
リスク管理体制
当社グループは、代表取締役会長CEOをリスク管理の最高責任者とし、社長執行役員直属の組織として設置するリスク管理委員会にてリスク管理における重要な意思決定をおこなっております。予防的な取り組みとして、事前に具体的なリスクを想定、分類し、継続的に監視しております。万が一リスク事案が発生した場合には、同規程に定めた緊急事態の対応区分に応じて緊急対策本部や現地対策本部を設置し、事態への迅速かつ的確な対応をおこないます。また、リスク事案の内容により、当該事案の担当部署として主管部が任命され、リスク予防対策の立案や実施をおこなう体制を整えております。
(統合報告書2025より)
リスクの特定・対応方法
(統合報告書2025より)
リスクマネジメント事例① BCPおよび防災・減災の取り組み
事業拡大に伴い、当社グループの拠点数は世界中で継続的に増加しておりますが、その結果、各地で発生する自然災害や地政学上の問題等、不測の事態に遭遇するリスクも年々増大しております。当社グループは大規模災害、感染症、テロなどの緊急事態発生時に、従業員やその家族の安全を最優先に確保するとともに、世界トップシェアの製品を持つ部品メーカーとして、お客様への供給責任を果たすことが社会的責任であると考え、国内外の主要拠点にてBCP(事業継続計画)を策定し、またさまざまな防災・減災の取り組みをおこなっております。
まず、BCPについては、当社グループの主力工場群があるタイにおいては、バンパイン工場、ロッブリ工場、アユタヤ工場、ロジャナ工場、ナワナコン工場およびバンワ工場においてすでに事業継続マネジメントシステム(BCMS)の国際規格であるISO22301を取得し、さらなる信頼性の向上、競争優位性の確立をはかっております。また、M&Aにより新たに当社グループに加わる拠点・事業所についても、BCPの策定状況等を確認し、ノウハウ・好事例・ベストプラクティスを共有することによりグループ全体のBCPのレベルアップをはかっております。
BCMSのISO認証取得活動
初認証取得時にタイにて撮影
次に、防災・減災について、当社は、事前の被災抑止や、リスク発現時の速やかな対応に繋げるため、拠点リスク管理システムを導入し、グローバルに俯瞰して拠点の所在する地域の気象状況や社会情勢等を把握し、迅速に各拠点に対して状況の確認および必要な支援をおこなう体制を構築しております。
拠点リスク管理システム画面
©Mapbox ©OpenStreetMap
また、各拠点においては、企業活動に影響し得るリスクの特定および対策の実行を重要課題として、日々改善に取り組んでおります。具体的には、周辺環境や気象等の分析結果による災害対策の計画的な実行や、外部専門家によるリスクサーベイの結果を反映した補修・改善工事の実施、防災・減災を担うチームの定期的な訓練等、さまざまな手段・対策により、安定した生産体制の維持・強化に努めてまいります。
強固な防災・減災を実現するための体制の例(タイ)
工場の洪水対策用防水壁の設置訓練
工場専属の消防車/消防隊
さらに、M&Aによる拠点数の増加に加え、建物・設備の老朽化、複数事業による拠点共同使用等が進むなかで、火災リスクの増大と複雑化が予想されるため、特に海外の大規模工場を中心に、防火を中心とした統一的なマネジメント体制の構築・運用も開始しております。外部の専門的な知見も活用し、全社的な防火活動の強化や継承を通じて、災害の未然防止、継続的な改善とレジリエンスの向上をはかってまいります。
リスクマネジメント事例② 安全保障貿易管理
昨今の国際情勢の複雑化や軍事的な緊張を背景として、各国の経済制裁や輸出管理規制は日々強化されております。かかる状況下において、グローバルな生産体制を有する当社グループが企業としての社会的責任を適切に果たすとともに、国際的な競争優位性を保ち、さらなる成長を持続するためには、各国のエコノミックステートクラフトも注視しながら戦略的に事業展開をしていくことが必要不可欠となっております。
グローバル展開する当社グループは、拠点ごとにその国の法令に従って安全保障貿易管理を徹底しておこなっておりますが、法令で定められた輸出管理教育に加え、「安貿管理マスター認定制度」という社内認定制度を制定し、安全保障貿易管理体制をより一層強化しております。
さらに、当社グループ全体の経済安全保障に関するリスクを一元的に管理するため、「経済安全保障に関するグループ会社方針(輸出管理)」および「経済安全保障リスク管理マニュアル(輸出管理)」を定めております。同方針に基づき、各パートナーから製品用途を確認する書面等を取得し、かつリスク管理委員会の下位組織として「取引妥当性小委員会」を設置し、経済安全保障上の懸念取引に関するリスクを踏まえたうえで、取引引の妥当性を適切かつ迅速に判断する体制を整備しております。
情報セキュリティ
情報セキュリティに関する当社の姿勢
昨今、製造業においてサイバー攻撃による被害報告の頻度は顕著に増加しており、情報セキュリティの重要性は、かつてないほどに高まってまいりました。当社では経営体制強靭化のためのマテリアリティの一つとして、情報セキュリティリスクへの対応力強化を掲げ、サイバー攻撃の起点となるネットワーク機器の脆弱性対策強化、およびサイバー攻撃を受けた際の検知時間の短縮に取り組んでおります。
当社が推進する情報セキュリティ強化施策
当社はこれまでに、社内で利用するPCやサーバーを対象に、24時間365日の監視網を敷き、通常とは異なる動作を常時検知する体制を整えてまいりました。そして万が一、攻撃による被害を被った際も速やかに復旧して業務を継続できる回復力、すなわちサイバーレジリエンスを強化するため多層的な施策を実施しております。
サイバー攻撃への対応として、当社が実施する情報セキュリティ強化施策をご紹介いたします。
1. 攻撃の予防
- サイバー攻撃に関する最新動向やその対策に関する脅威情報を常に収集・分析することで、顕在化したリスクに加えて、まだ知られていない リスクへも備えております。
- 収集した脅威情報に基づき、セキュリティ対策を継続的に更新することで、攻撃への予防体制を整備しております。
2. 攻撃の検知と対応
(統合報告書2025より)
- 当社グループが展開している、23カ国/129の生産・研究開発拠点のすべてを対象として、24時間365日のセキュリティ監視と対応体制を構築しております。監視体制の詳細は下記の通りです。
- 従業員が利用するPC、社内で共有するファイルサーバや業務用サーバー、そしてネットワーク制御装置などのすべてを対象に、異常な動作が起きていないかを常に監視しております。
- もし異常な動作を検知した場合、速やかに当該機器をネットワークから隔離して脅威の排除をおこなうとともに、管理者や社内の専門チームへの報告を行います。
- 社内の専門チームは、報告内容や各機器の動作を記録したログファイルをもとに分析を行い、もしサイバー攻撃や不正アクセスであると判断した場合は侵害範囲や影響の調査を行いながら、被害の拡大防止、原因究明、そして復旧作業にあたります。
- 定期的な事故対応訓練を実施し、監視対応プロセスの習熟と関係者の連携強化に努めております。
3. 従業員のセキュリティ意識
- 情報セキュリティは予防、および検知と対応に加えて、従業員一人ひとりの意識が重要であると認識しております。当社は全従業員に対して定期的な情報セキュリティ教育、および攻撃メール訓練を実施することで、セキュリティ意識の向上をはかるとともに、適切な対処法を身につけさせております。
セキュリティ・ダッシュボードによる情報セキュリティに関するセルフマネジメント力の強化
当社グループの従業員が業務環境の安全性を確認することを目的として、自社の情報セキュリティ対策状況を可視化するセキュリティ・ダッシュボードを開発して社内へ公開しております。セキュリティ・ダッシュボードを利用することで、各拠点毎に情報セキュリティ対策の進捗状況などの安全に係る情報を随時把握することができます。
個人情報保護への対応について
個人情報については当社内で取り扱い規定を制定し、特定した利用目的の範囲内で適正に取り扱うよう運用しております。しかしながら、このたび2025年春に社外から当社ネットワークへの不正アクセスを受けたことが判明し、一部の個人情報に関して外部へ流出した可能性を公表するとともに、関係機関への報告、流出が疑われる情報に関連する個人および法人のみなさまへのお詫びと状況のご説明をおこないました。
当社では事態を重く受け止め、再びこのようなことがないよう継続的にセキュリティ専門機関等との連携のもと再発防止策を徹底し、引き続き関係法令に基づき個人情報の適正かつ厳重な管理につとめてまいります。
サイバー攻撃の脅威が日々高まるなかで、情報セキュリティ対策にゴールはありません。当社は、常に最新の脅威動向を注視し、セキュリティ対策状況の確認を定期的に実施することで、継続的な改善を続けてまいります。ミネベアミツミなら安心と、パートナーやお客様から信頼されるよう、これからも全社でセキュリティへ取り組むことで、サイバー空間の脅威からお客様のビジネスを守り、持続的な成長をともに実現してまいります。
関連リンク
事業等のリスク(IR情報に移動します)














