質疑応答要旨

更新日: 2022年8月15日

決算説明会(2023年3月期)に戻る

2023年3月期 第1四半期決算説明会(2022年8月5日)

注:内容につきましては、理解し易いように部分的に加筆・修正してあります。

ご質問

ご質問と回答

電子機器の営業利益は、1Q実績2億円に対して、2Q計画43億円、3Q計画80億円、4Q計画75億円と見込んでいます。1Qは、バックライトにおいてスマートフォンの液晶モデルの減産が大きかったことによる減収減益、モーターにおいて上海ロックダウンによる上海工場の稼働減とお客様の生産減少の影響がありました。2Qからは、材料費をはじめとしたビジネスコストの上昇分の価格転嫁が進むこと、一部の原材料価格が低下していることなどから、十分に達成可能と考えています。
足元の需要・販売は高いレベルで推移していますが、下半期についての見通しは立てづらいところもあると考えています。半導体不足が解消すれば、為替、販売価格、原材料価格の低下傾向などを勘案すると、電子機器だけを見ても達成可能と考えています。
また、ご指摘のように入り繰りは常にありますので、ひとつひとつのビジネスの見通しをすべて説明することは難しいですが、全体としては想定の範囲内にあると考えています。
自動車生産が戻れば、売上高はこの目標を上回っていくと見ています。また、営業利益ももっと高いところを目指すことができると考えていますが、さまざまな不確実性を考慮し、まずは保守的な数字をお示しして、それを超えていきたいと考えています。
PMIをきちんと実施することができれば、営業利益率10%には留まらないと考えていますが、この場でお伝えするよりも、将来、振り返ってみたときにミツミや半導体のように結果が出ているというようにできればと考えています。道筋のなかの路地のような細かい話をするのではなく、業界全体の動きや世の中の流れを見たときに、当社が勝てそうかそうでないかを、今までのトラックレコードを見ながらご判断いただければと思います。
どちらでもないと考えています。大規模工場における大量生産のようなコストコンシャスなオペレーションを行うという当社のやり方を進めることができれば、かなり利益が上がると考えています。
一つ目は、さきほどご説明差し上げた通り「ホンダビジネスへのプラチナチケット」です。ホンダ様のTier1になることにより、さまざまなビジネスチャンスが広がると考えています。
たとえば、ホンダロックはラッチはやっていませんが、ラッチはクルマには必ず必要なものである上に、これから電装化されていくもので、ユーシンはすでにその技術を持っています。こういった当社が持っている技術をお客様に認識していただくことで、さまざまなビジネスチャンスが出てきます。モノを売るという作業の中には、まずそのルートを切り開くことも必要で、それも私の仕事だと思っています。道は拓けましたので、あとはきちんとお客様に訴求していくことが必要だと考えています。
二つ目は、自動車では一般的になっているモーター、無線、キーセットなどの技術が、住宅にも展開していくことです。たとえば、今、住宅では熱効率が問題になっています。玄関ドアなどはきちんと閉まっていても隙間があり、熱が逃げてしまいますが、そこに自動車のラッチ技術を使うと密閉度が上がり、熱効率も上がることで、冷暖房がもっと効くようになります。こういったことも社会的課題に対する挑戦のひとつです。このように、世の中が向かっている方向や流れに対して、当社が持っている技術を用いてひとつひとつ手当てをしていくことが、将来的な大きな成長につながると考えています。
地球温暖化対策として太陽光発電がある一方で、どれだけエネルギー効率をよくするかということも重要で、住宅メーカーに与えられた使命であると思いますが、そこにわれわれが貢献していくことができれば素晴らしいことだと考えています。
売上は少し保守的に見ています。営業利益は、1Qの減収減益要因であった自動車関連や上海ロックダウンはミツミ事業には当てはまらないことや、足元の引き合いが強いこともあり、若干上方修正しています。
製品別では、半導体はスマートフォンなどでの減速感もある一方で、IGBTや車載電源がそれを埋めている状況ですが、全体としては保守的な見方となっています。機構部品はこれまでと同様に保守的な見方をしています。光デバイスは生産も順調に推移し、為替の影響もあることから堅調と見ています。今の時点ではほかに大きな変化点はありません。
ユーシンだけを見ると確かに難しいかもしれませんが、これからのアクセス製品には、モーター、アンテナ、アナログ半導体、センサーなどさまざまな製品が入っていきます。すなわち、ほかの事業部も製品を供給できるようになるという強みがあり、それを活かすためにも経営統合をすることとしました。具体的にはお話しできませんが、たとえばドアハンドルは今はかなりハイスペックになっており、価格も高くなっていて、その中には上述のようなさまざまな製品が入っていますので、さまざまな事業部が入っていくことができます。さらに、さきほど申し上げたように、それらの製品をTier1として売り込んでいくことができます。これらの点をすべて見ていただいたうえでご判断いただかないと、当社のアクセス製品事業を見誤ってしまうのではないかと思います。
当社がアクセス製品だけをやっている会社であればできなかったかと思いますが、ほかの事業もやっているからこそ、こうしたシナリオを作ることができると考えています。CASEなどのテクノロジーが向かう方向は決まっていますので、その方向にベクトルを合わせておけば必ず成功すると思っています。
4月から順に100万個単位で、外販数量は192、228、245、内販数量は50、53、56、合計では242、281、301となりました。7月以降は、外販数量は245、251、276、内販数量は52、47、55、合計では297、298、331と見ています。非常に強い受注をいただいています。
上海ロックダウンについては、上海工場の稼働減があったボールベアリング、モーター、センシングデバイスで影響を受けました。また、自動車メーカーを中心としたお客様の生産が大きく下振れたことに伴い、減収減益の影響がありました。
セグメント別の濃淡としては、車載関連のエクスポージャーが大きいほど大きな下振れ要因になりました。最も大きかったのはユーシン事業で、次にモーターの中の車載ビジネス、またベアリングの一部でも影響を受けました。ミツミ事業はほぼすべてのサブセグメントで上振れとなりました。電子機器のエレクトロデバイスは、スマートフォンの液晶を使った機種の減産が大きかった影響を受けて、期初計画から下振れとなりました。
ご説明しました通り、営業利益では前四半期比で24億、前年同期比で47億のプラス要因となりました。影響が大きかったのはミツミ事業で、ドル円のインパクトが大きくありました。半導体ではおおくを日本で製造しており、半分程度はドル建てでの販売となっています。
ビジネスコストの上昇とその価格転嫁、ロックダウン影響、ウクライナ問題影響など、どのように紐解いていくのかはなかなか難しいかと思いますが、やはり一番影響があったのは上海ロックダウンであったと思っています。さきほどにご説明した為替影響のプラス要因はありましたが、売上が減少した影響分をなかなか埋め合わせることはできなかったと考えています。ビジネスコストの上昇とその価格転嫁については概ねキャッチアップできていると思います。
たとえば、ホンダロックにはユーシンで作っていない製品がいくつかあり、代表的なものとしてはドアミラーがあります。2030年ぐらいまでには20%くらいの自動車がEミラーを装着するだろうと言われていますので、そうしたところも含めた技術シナジーも多くあります。また、さきほど申し上げたようにホンダロックはラッチを作っていませんがユーシンは作っているなど、お互いに補完できるところがあります。
足元では中華スマートフォン向けを中心に大きな減産がありましたが、IGBT、車載、電源、医療などの好調な領域に製造能力を割り付けることによってフル稼働が維持できており、当面はフル稼働を続けることができると見ています。半導体事業としては800億を超える売上を見込んでいましたが、それに対してオントラックで進んでいます。
滋賀工場については、順調に立ち上げ準備が進んでいます。合わせこんでいく製品であるというアナログ半導体の性格上、一気にフルキャパで立ち上げられるというものではありませんが、それがゆえに参入障壁やリプレースされにくいという特徴につながっています。今期の後半から来期にかけて立ち上がっていきますので、楽しみにしています。
経緯を振り返ると、昨年は最初に銅の価格が上がり、その後に鉄、あるいは樹脂と、タイムラグを伴っていろいろな原材料の価格が上がってきたのに対して、それぞれお客様に持っていただく交渉をしましたが、結果として後手に回ってしまっていました。今、その是正をしていますので、いわば期ズレが起きていると考えています。足元では、時間の経過と共にプラスになってくる状況である一方で、素材価格そのものは期初に見込んでいたほど上昇しておらず、むしろ一部では下げに転じているところもあり、全体ではキャッチアップできてきたと考えています。
2Q以降はまた期ズレが出てきますので、一部収益的に有利な局面もあると考えていますが、以前「サーチャージ制」とご説明しました通り、将来のある段階ではまた価格を戻していくことになります。ただその頃には、自動車生産なども回復し、工場の稼働も戻ってきていることを想定していますので、その前提において、収益面の改善あるいは貢献が出てくると考えています。
本多通信工業は、そもそも非常に技術力があって、付加価値の取れる製品を作っている一方で、企業規模もあって海外ではなく国内での生産販売を主力としています。
住鉱テックも生産基盤という意味では同様で、その枠の中で収益が上がるビジネスをやっていて、国内製造を強みとしています。当社と統合することにより、海外で安く作ることによる収益改善が期待できるうえに、その技術を本多通信工業や当社のコネクタ事業と相互提供、あるいは供給をしていくことなどでシナジーを作っていくことができると考えています。
それも保有技術の一つです。特殊なコネクタについてはいろいろな依頼が来ると聞いていますが、設計能力がありサンプルを作ることはできても、それを大量生産するとなると工場のキャパシティもあり、日本ではできません。ミネベアミツミの大規模工場であれば低コストで大量生産できるようになります。今まではお客様の要求に対してすぐにサンプルを作ることができても大量生産できずに他社に図面ごと出すというビジネスをしていましたが、これからはワンストップでできるようになります。
お客様としては自動車関連もたくさんありますし、ひとつの流れとしては通信もあります。また製品としては、当社はシンプルな形のコネクタですが、住鉱テックはコネクタには見えないような複雑な形のものが得意です。それに当社の量産技術を乗せて、他社よりも競争力があるものにしていくことができるかどうかがポイントだと思っています。

ページの先頭へ戻る

Follow Us

Twitter Youtube