製品における環境への取り組み  過去掲載分(2012年)

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基本的な考え方

ベアリングやモーターをはじめとする、ミネベアグループの製品は、その多くが部品としてお客様の製品内に組み込まれ、その存在はほとんど外からは見ることができません。しかし、さまざまな製品に組み込まれる部品だからこそ、有害な環境負荷物質を含まない安全な製品であることや、省エネルギー、省資源、長寿命といった、ライフサイクル全体に貢献する製品を提供していくことが重要であると考えます。

ミネベアグリーンプロダクツ

ミネベアグリーンプロダクツとは

ミネベアグループの製造、販売する製品は、開発・設計段階より各国の環境法令やお客様の環境要求事項に従い、自主的にも製品含有化学物質調査や製品アセスメントなどを行っている「環境配慮型製品」です。

当社グループでは、省エネルギー、地球温暖化防止への貢献、省資源、循環型社会への貢献などといった観点から、特に秀でた性能や特徴を持つ製品を「ミネベアグリーンプロダクツ」として認定するべく、基準の策定に取り組んでいます。

画像:ミネベアグリーンプロダクツ選定工程

製品事例:潤滑剤不要の航空機軸受

画像:無潤滑摺動部材(製品イメージ)

無潤滑摺動部材(製品イメージ)

ミネベアグループは長野県工業技術総合センターと共同で、油などの潤滑剤を使わなくても摩擦係数が低い航空機用軸受新部材「無潤滑摺動部材」を開発しました。ミネベアの耐久性に優れる「PTFE系※ファブリックライナー」と、長野県工業技術総合センターが開発したカーボンナノチューブなどの粒子を混ぜ強度を高めた「チタン合金」とを組み合わせたもので、寿命が従来の2~3倍に伸びるほか、重量が3割程度軽くなり、航空機の燃費向上にも貢献します。

※PTFE(Polytetrafluoroethylene):フッ素原子と炭素原子からなる耐熱性、耐薬品性に優れた樹脂。

製品事例:消費電力を約85%削減した小型デジタル変換モジュール

画像:小型デジタル変換モジュールCSD-892-73

小型デジタル変換モジュールCSD-892-73

ミネベアグループは当社グループ従来製品の4分の1のサイズで、消費電力を約85%削減した小型デジタル変換モジュール「CSD-892-73」を開発し、販売開始しました。

このデジタル表示器は、FA機器などに組み込まれたセンサーが出力する電気信号をデジタル変換して、数値表示する小型モジュールで、制御盤などに組み込まれて使用されます。

変換モジュールの操作機能を大幅に省略することで、小型化、省電力化を達成しました。

製品に含まれる環境負荷物質の管理

ミネベアグループでは、「ミネベアグループグリーン調達管理要領」を発行し、お取引先様に対して有害物質を含まない製品(原材料、部品)の提供と、それらを実証するデータ、資料の提出をお願いしています。また、当社グループの受け入れ検査においてもXRF(蛍光X線分析装置)を用いて、RoHS指令が規定する有害物質の含有がないことを確認しています。

画像:製品に含まれる環境負荷物質の管理
  • ※1 MSDS(Material Safety Data Sheet):化学物質を安全に取り扱うために必要な情報(成分、性状、取り扱い法、緊急時の対処法など)を記載した情報伝達シート。
  • ※2 MSDSplus:JAMP(アーティクルマネジメント推進協議会)が推奨する化学物質や調合品(2種以上の化学物質混合品)の基本情報を伝達するためのシート。MSDSで不足する製品含有化学物質管理に必要な情報が記載される。
  • ※3 AIS(Article Information Sheet):JAMPが推奨する成形品(製品)の製品含有化学物質情報を伝達するための基本情報伝達シート。MSDSやMSDSplusなどを基に集計されたもの。
  • ※4 JGPファイル:JGPSS(I グリーン調達調査共通化協議会)でグリーン調達調査用に定められた標準フォーマットのファイル。

今後の目標・課題

ミネベアグループは、今後も引き続き社会の具体的なニーズを的確に察知し、安全で省エネルギー、省資源に貢献する製品の開発に取り組んでいきます。

また、2012年度中に「ミネベアグリーンプロダクツ」の選定基準を策定するため、取り組みを進めていきます。

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