質疑応答要旨

更新日: 2012年2月16日

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2012年3月期 第3四半期決算・新中期事業計画説明会(2012年2月3日)

注:内容につきましては、理解し易いように部分的に加筆・修正してあります。

ご質問と回答

具体的案件をこれから検討していく中で条件が決まってくると思います。また、案件によって主導権を取りたいもの、取りたくないものがあるかと思いますので、ケースバイケースで進めていきたいと思います。
同じような業種の合弁事業はなかなか意見が合わないことが多く、うまくいかないことも多いのですが、今回は製造業と銀行ということでお互いの役割がきちっと決まっています。従って、議論だけが長くなりスピードが遅くなるようなことは想定していません。それよりもスピードを上げて現在の円高というメリットを十分に享受することが重要と考えています。
ミネベアは超精密加工部品の会社ですので、精密加工を中心とした機械加工品のM&Aを考えています。今の事業構成の中で申し上げますと大体がメカニカルな機能を持っているものが中心になっていますので、こういう事業にシナジー効果のあるM&Aが前提となります。
HDDスピンドルモーターは来期の第2四半期までには黒字化すると思います。振動モーターは、現在は黒字化が難しい状況ですので時間がかかると思います。我々のコアレス振動モーターのデザインやレアアース高騰の問題があり、非常に単価やコストが厳しくなっています。DCブラシ付モーターは、カンボジア工場での生産効果が確実に表れていきます。さらに自動車部品等への参入が開始され、複合部品も増えておりますので、5~6月には収支均衡になる計画になっています。マイクロアクチュエーターは、低迷していたデジカメ市場が3月から回復すると聞いていますので大きな心配はしていません。ファンモーターは、タイの大洪水によって調達していたICチップメーカーが被災したため、ICチップの集約や、改めて当社製品の認定を納入先から得るなどの対策を行っていますので時間がかかると思います。4月以降は元の姿に戻したいと思います。
他にもプライベート・エクイティ・ファンドなど何社かからお話しがありました。しかしミネベアは日本の会社ですので、日本の会社の方が意思疎通が良いと感じました。それから日本政策投資銀行様には企業育成の歴史があったことが理由です。日本の企業が今やるべきことは世界に打って出ることだと思います。今回の件も、日本企業の育成の一つだと捉えていただいているのではないかと考えており、日本政策投資銀行様が一番いいパートナーだと思っています。
私共の今までの経験から考えますと、海外企業を買収する時はその国の文化を良く分かっているその国の経営陣が一番いいと思います。ミネベアのアメリカ子会社であるニューハンプシャー・ボールベアリングで言いますと、以前大きな赤字を出していた時期があり、日本人を含めた経営陣を何人か変えました。結局うまくいったのは、現地で新卒から入った今の経営陣でした。その会社の状況を十分に理解することが大事だと思います。
1年以内に何か成果になるような企業買収を行いたいと思います。
通常型のキーボードはもうやりませんが、部品のメンブレンはまだ色々な可能性がありますのでこれを検討しています。キーボードで培った技術を活用していきたいということです。しかし、キーボードはミネベアの今後のあり方を考えた場合、本流ではありませんでした。完全自動化などもやってみましたが、キーボードの価格競争は厳しく、私共としては見切りをつけたということです。
タイの大洪水の影響としては、売上に対して、この第3四半期はマイナス111億円の影響があったと推定していますが、第4四半期では61億円のマイナス影響を見込んでいますので下半期で172億円のマイナス影響があると思われます。営業利益に対しては、この第3四半期ではマイナス39億円の影響があったと推定していますが、同時に、異常稼働損により営業利益段階から特別損失段階に移行したものがマイナス20億円あり、実質的には合わせてマイナス59億円の影響がありました。第4四半期ではマイナス27億円の影響を見込んでいますので、下半期合計で営業利益に対して実質的には86億円のマイナス影響が出ると考えています。東日本大震災の影響については、第1四半期が売上でマイナス35億円、営業利益でマイナス20億円、第2四半期は売上がマイナス5億円、営業利益がマイナス2.5億円の影響がありました。
第3四半期は月平均2,800万個の販売しかできませんでした。しかし、この1月は3,500万個を超えており、3月には月4,000万個を超えると見込んでいます。生産能力の拡大は進んでいるのですが、競合メーカーに代わって生産する新モデル用ピボット向けのボールベアリングは我々が作っていなかった型式でしたので、この生産がまだ十分出来ていません。本格的に生産出来るのが4月以降ですので、そうなれば全体で月5,000万個の出荷に近づきますが、まだ来期第1四半期の何時頃になるのかははっきり分かりません。タイのボールベアリング新工場用の生産設備を今期80~85億円発注して、今期になるべく前倒しして約50億円分の機械を設置します。残りは来期早々に設置する予定です。これがピボットアッセンブリー増産分のボールベアリングになります。
私共のタイの主力工場である3工場は被害をまぬがれましたので、多数のお客様から工場見学のお申し込みを頂きました。結果としては、最高の対応が出来たと思います。やはりスピードが重要です。早い判断と早いアクション、これ以外にはその場面で持続可能性を担保するものは無いと心から確信しました。ミネベアには昔からそういう文化があり、危機管理能力が高いと自負していいのではないかと思います。ただ今回の反省としては、部材を仕入れる際に安い方の比率が高い、あるいは下手をすれば1社に集中した調達となっていましたので、もっと違った見地から考えなければいけません。また同一製品の生産はできるだけ複数拠点にするということをこれまでも進めていますが、更に加速していこうと思います。その意味も含めて、カンボジアの第2工場も着工しようと決めました。
これは今後柔軟に日本政策投資銀行様と話し合いたいと考えています。買収した会社がすごくいい会社であれば子会社化させていただくのも一つですし、仮に失敗した場合は売却するかもしれません。とにかく今の円高の現状をきっかけとして、積極的に色々なチャレンジをしたいと思います。子会社化によって、ミネベアや株主の皆様に還元できるものは還元をしていきます。ただその時に今までの手法と違うのは、今すぐ全部のリスクを負うのではなく、この買収対象会社のキャッシュフローを利用して、しかもレバレッジをかけながらやるというところがポイントだと考えています。完全子会社化するまでの時間もありますが、反対に利益もありますのでケースバイケースで対応していかざるを得ません。

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