質疑応答要旨

更新日: 2008年11月27日

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2009年3月期 第2四半期決算説明会(2008年10月31日)

注:内容につきましては、理解し易いように部分的に加筆・修正してあります。

ご質問

ご質問と回答

第1四半期から第2四半期にかけては、HDDスピンドルモーター、情報モーター、キーボードが同じくらいの金額で改善しており、計測機器も売上が増加した分良くなりました。一方で、スピーカーは少し営業利益が悪化しました。上半期から下半期にかけては、HDDスピンドルモーターの改善が一番大きく、後は情報モーターの改善が大きく寄与すると見込んでおります。スピーカーも、上半期で自社生産が終了し、下半期は100%外部委託生産へ移行するため損益改善が図れます。反対に、計測機器はゲーム機向けや自動車向けの売上減少が見込まれるため、営業利益も減少するものと考えております。下半期に営業利益が良くなる順番で言いますと、HDDスピンドルモーター、情報モーター、スピーカーの順で、悪くなるのが、計測機器、インバーターも低調で、ライティングデバイスもこれから需要の切替期と今後の景気動向が悪くなることが見込まれますので、これに伴い若干悪くなると見込んでおります。キーボードは、第1四半期が非常に悪かったのですが第2四半期は改善し、上半期と下半期で比較しますと横ばいと考えております。
タイ、中国、シンガポールで大量生産しているボールベアリングの販売数量は下半期に若干落ちるものと考えております。また、下半期の為替前提は105円/US$ですので、上半期とさほど変わらない前提になっています。ニューハンプシャーで作っておりますローラーベアリングを含めた大きなサイズのベアリングは増加すると見込んでおります。
第1四半期が終わった時点で、鋼材も含めた材料費値上げ影響は、前期に比べて今期通期で約30億円のマイナス影響と皆さんに申し上げていましたが、その後、銅の値下がりなどがあり5億円改善して約25億円のマイナス影響と見込んでおります。ただベアリング鋼につきましては、値下げにはなっていません。ボールベアリングの販売価格の値上げにつきましては、第2四半期では材料は上がりましたが値上げ効果はさほど出てきておりません。第3四半期以降に値上げ効果が出てくると考えております。値上げ効果の大きさにつきましては、お客様との関係もありますので申し上げられません。
キーボード、スピーカーは悪影響を及ぼさないようになりましたが、今後新たに経営資源を投入してまで事業拡大を図る事業ではないと考えております。全体の固定費負担を減らすための売上が必要ですので、たとえ50億円、100億円の売上でも足を引っ張らないものであれば確保しておきたいと思います。ただ、その状態で将来も続けていくかどうかは、今後検討していかなければならないと考えております。私が社長に就任した当初は、赤字事業をなくして会社全体でしっかり利益を出せる基盤を作り上げるのが最初だと考え、全てのところに力を注ぎ込んでまいりました。今後は、長い年月での取捨選択というものが出てきても良いと考えております。今は具体的な計画はありませんが、将来は取捨選択をしていくことはあり得るという前提で今後のビジネス環境を見ていきたいと思っております。
申し上げられるところと申し上げられないことがありますが、徹底したスリム化を図っていきます。人を減らし、減価償却負担を減らすことを徹底的に行います。それから、2.5インチHDD向けは材料比率が低いので、数量を増やしていきます。現在、50%近い販売比率ですので、これをさらに増やしていきます。この二つを重点的に実施していきますが、これら以外にも部品加工も一から製造原価を見直し、材料効率を上げていきます。
ミネベアの市場シェアが低くなっており厳しいと思われますが、10月は全体で370万台くらいの販売数量見込みで、2.5インチHDD向けが180万台くらいになります。11月、12月は、全体で400~420万台/月の販売数量見込みで、2.5インチHDD向けが200~230万台/月の見込みです。これは既存のお客様の増加と新規のお客様による増加の両方があります。
一番売上の大きなファンモーターはPC向けで上下すると思いますが、元々数量は多くありませんので、サーバー向けなどの他の用途で拡大を図って売上を維持していきます。振動モーターは上下動が激しく、例年12月もしくは1月くらいで販売が減少しますが、今のところ今期は減少するという情報は入ってきておりませんので、横ばいくらいになると見込んでいます。ステッピングモーターは、若干上下しますが12月くらいまでは順調に行くと見込んでおります。その後の第4四半期は、はっきりした受注が見えておりませんが、例年減少しますのでそれに沿った見方をしています。
ボールベアリングで一番大きな影響を受けると危惧しているのが自動車向けです。自動車向けに使われる比率が上がってきておりますが、アメリカでもドイツでも日本でも減産の話が出ておりますので、来期大きな影響を受けるだろうと見ています。ベアリングの自動車向け売上比率は現在15%くらいになります。ミニチュアボールベアリングは上下動の激しいゲーム機や携帯電話、デジカメには使われておりませんので、PCがどう動くかということになります。PCは落ち着いた生産になっておりますので余り大きな心配はしておりません。大きなサイズのボールベアリングやロッドエンドは航空機向けですが、ボーイングのストライキが終了し、ボーイング787も来年には間違いなくデリバリーされるのではないかと思います。エアバスもエアバス320のような中型機で活況を呈しておりますので、航空機用部品は来年も伸びて行けると考えております。
ミネベアのステッピングモーターは、サイズの小さいほうへビジネスを動かそうと考えております。市場としては、自動車向けと医療機器向けへの展開を考えております。FDKさんのステッピングモーターは6mm径以下の製品を多く持っておられ、デジカメのオートフォーカス向けに強みを持っておられます。ミネベアも3mm径のステッピングモーターの開発を終えていますが、小さいサイズはFDKさんの方が得意分野ですので、FDKさんのステッピングモーターを取り込むことによってシナジー効果が出せると考えております。また、自動車の空調HVAC向けはミネベアはシェアが高くありませんが、FDKさんはシェアをかなり持っておられるので、この二つがFDKさんのステッピングモーターを得ることでミネベアにプラスになってくる部分です。一方、事務機、OA機器向けなどの中型サイズはミネベアでFDKさんのステッピングモーターを補完できます。ですから、あまりFDKさんのステッピングモーター分野と重なっているところがなかったことから、補完関係を築いて行けると考えております。日本電産さんとぶつかるかどうかは申し上げられません。
お客様との守秘義務がありますので申し上げられませんが、年が明ければどういったものに使われるかお話できるようになるだろうと思います。
400万台/月の販売数量に留まるわけではありません。過去の経緯からすると販売数量を一定に抑えて一年くらい事業をやらないとコスト構造の基本が壊れます。期初には500万台/月で見ていたものを、今回400万台/月での黒字化を目指すわけですが、400万台/月での黒字化の次は500万台/月、600万台/月にという風に上げていくつもりでおります。ただ、HDDの量的なピークがいつ迎えるか議論され始めており、そのピークのときにミネベアが販売数量をどうコントロールしていくかはこれからの課題として残ります。しかし、この度の景気後退でむしろHDDの寿命は延びると考えております。それから我々は基本的に軸受け屋で、HDD用の流体軸受けも軸受けです。我々は常にどういう技術が出てきて、軸受けがどういう風に変わっていくかというところに関心があります。ボールベアリングという軸受けも技術的に優れており、早々簡単に変わらないとは思いますが、流体軸受けが次世代の軸受けとして大きく飛躍する製品になるかもしれません。ですから軸受けの技術は絶対に残したいという思いがあります。もう一つは、ミネベアはモーターをここまで展開してきております。HDDスピンドルモーターは特殊な技術で、マグネットや巻き線の技術は非常に高い技術を持たないとできません。そういう技術はモーターをやっている以上取り込んでおきたいと考えております。
下半期見込みは全体の販売数量ベースで考えていて、用途別の資料はありません。上半期実績では、ボールベアリングにロッドエンド等を加えたベアリング売上割合で、自動車向けが15%、航空・宇宙向けが28.4%、家電機器向けが5.9%、OA向けが6.8%、PC・周辺機器向けが7.8%、モーター向けが17.3%、その他が18.6%になります。
大体、今期見込み程度で横ばいか若干下回ると思われます。今、機械稼動効率を上げる施策を展開しており、単位時間当たり、床面積当りの生産を上げようとしておりますので、これが次第に成功していきますとボールベアリングを中心に想定しておりました設備の量が減るのではないかと思われます。そうしますと、工場の建設も若干抑え気味になりますので、そういう点からも減っていくのではないかと考えております。ただ、今申し上げましたことは景気の動向を全く織り込んでおりません。来期の景気の動向がどうなるのかは今時点では全く読めません。
基本的な考え方が以前からそんなに変わったわけではありません。有利子負債が非常に多かったものですから、まず有利子負債を減らすためにキャッシュフローを増やすことに重点を置いてきました。その目標をネット有利子負債1,000億円にしておりましたので、その目標が達成されたときには、M&Aを含めた投資を増やす、株主還元をするという次の段階になります。株主還元の中には、自社株買いも考慮に入れておりました。今後とも基本的方向は変えません。ネット有利子負債1,000億円の目標を達成すれば、さらに有利子負債を削減するよりも逆にM&Aを含めた投資に資金を回していくことが会社の成長につながると考えております。
開発につきましては、私の目論見からすると製品化する技術は若干遅れております。HMSMや車載用LEDバックライトにつきましては、1年前くらいから製品化を目論んでおりました。ただ、製品化するための基礎技術のほうは目論見どおり進んでおります。例えばモーター用の新マグネットや車載LEDバックライトに使う光学系の開発やHMSMなどに使うサーマルコントロール開発は遅れていないと思っております。製品化技術とマーケットのニーズが若干ずれたところがあり、製品化は少し遅れたと考えております。来期の新製品売上の見込みについては残念ながらお答えできませんが、今回ご紹介した新製品は全て今期中に売上に寄与し始めます。
公表しておりません。
今期末で単月黒字化を見込んでおります。

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