質疑応答要旨

更新日: 2008年5月23日

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2008年3月期 決算説明会(2008年5月8日)

注:内容につきましては、理解し易いように部分的に加筆・修正してあります。

ご質問

ご質問と回答

ファンモーターをはじめとした情報モーターとキーボードの悪化が大きかったかと思います。キーボードは、クリスマス商戦がある12月を過ぎて販売が減少したこと、中国で生産しているため旧正月休みの影響によって2月に生産効率が落ちたこと、3月にかけてUSドル安円高、USドル安タイバーツ高、人民元高が進んだことが影響しました。ファンモーターも中国生産しているために、同じく旧正月休みの影響があり、またクリスマス商戦以降は例年ゲーム機向けを中心に販売が減少します。ですから、ある面では特殊な要因があったとは考えていません。それ以外では、スピーカー、計測機器、スピンドルモーターは横ばいでした。エレクトロデバイスは、LEDバックライトが例年1~2月で大きく販売が減少するという季節的要因で悪化したものの、液晶テレビ用インバーターは非常に好調で合わせると横ばいでした。想定外だったのは、スピンドルモーターの利益改善が遅れたことであり、この利益改善でファンモーターやキーボードの季節的な落ち込みをカバーするというシナリオが崩れたということです。
ミニチュアサイズボールベアリングの販売が好調で、3月には過去最高となり、外販で1億3,000万個を超えました。また、ロッドエンドも旺盛な航空機需要を背景に販売が好調でした。ピボットアッセンブリーはまだ大きな生産調整の影響が出ていないため、第4四半期の販売数量は2,740万個/月でした。
外販が1億2,300万個/月、内販が7,200万個/月で、総販売数量は1億9,600万個/月でした。例年、第4四半期は季節的要因で販売が減少するのですが、今回は第3四半期の1億9,200万個/月より増加しました。この好調は、2009年3月期の第1四半期も続いております。4月はタイの休日の影響がありましたが、1億9,200万個でした。
4月では在庫調整の影響が出ていますが、HDDメーカーさんからは5月、6月は落ちないと聞いております。メーカーさんによって違いがありますが、在庫調整に入っているメーカーさんもあるということです。
利益改善が遅れた理由は三つあります。
一つ目は、部品レベルでは目標通りだったのですが、お客様に納入してからの品質問題を起こさない施策を最大限行うということで、工場から出て行くところを最大の防波堤にしています。従いまして、若干厳しい目で追っかけていることもありますし、部品レベルを上げて完成品の品質を上げようとしているところで時間がかかっているために、組立工程に入ってからの歩留まり率が問題になっています。
二つ目は、ニッケルの高騰によりステンレス材が12月くらいから高騰しており、材料コストを上げる要因になっています。
三つ目は、2.5インチ向けの割合を増やすということでやっておりますが、当初目論んだほど割合は増やせていないということと、3.5インチ向けの価格下落が激しいということがあります。今は、これを乗り越える対策を講じて実行しています。
為替換算レートは決算短信補足資料の最後のページに記載しておりますが、第3四半期から第4四半期にかけて急激にUSドル安円高が進行しました。それ以外はほぼ横ばいでした。第4四半期の営業利益への為替影響は第3四半期比で6億円マイナスの影響がありました。売上高では、8,100万円の影響額でさほど影響はありませんでした。2009年3月期では、計画レートと前期実績で比較しますと、売上高で197億円のマイナスの影響があると考えております。営業利益につきましては、USドル建ての売上もしくは仕入れ(原価ベース)を全体に見たところで、52億円くらいのマイナスの影響になると見ています。

原材料や原油価格高騰の影響は、2008年3月期が前期比で5億円の影響があり原価を押し上げていると考えております。2009年3月期では、鋼材他いろいろな要因がありますが、25億円の影響があるだろうと考えております。為替と原材料等高騰の影響は大きいと考えております。ミニチュアボールベアリングにつきましては、原価に占める鋼材の割合が少ないため鋼材価格高騰の影響は少ないのですが、製品によっては原材料価格高騰の影響を受けるものもありますし、ほとんど受けないものなどがあります。一番価格高騰の影響を受けたのがステンレス材で、昨年1年間で70%くらい上がっています。ピボットアッセンブリーとHDDスピンドルモーターが大きくこの影響を受けました。それからオーストラリアの石炭価格が上昇したことで鋼板関係が高騰し、2009年3月期で一番影響を受けるのではないかと考えており、モーターなどが影響を受けます。切削油も価格が上がっておりますが、使用量を減らそうということで集中クーラントや集中ろ過装置の改善、切粉に付いた切削油の回収などに取り組んでおりますので、切削油高騰の影響はありますが、数十%というような大きなものではありません。
少数株主利益は、ミネベアモーターの当期純利益の少数株主分になるわけですが、ミネベアモーターのシンガポール拠点を完全閉鎖したことにより、2月に引当金を計上し、税効果会計で利益が増加しました。これにより営業利益とは違った結果になりました。
情報モーターはほぼ横ばい、HDDスピンドルモーターは収支均衡となり改善します。キーボードは、為替の影響と原材料高騰で黒字ではありますが利益が大幅に減少すると考えております。HDDスピンドルモーター、キーボード、情報モーターの合計の損益では、HDDスピンドルモーターの利益が改善する分だけ若干良くなります。それ以外では、足を引っ張っていたスピーカーが損が出なくなるだろうと考えております。それから計測機器はほぼ横ばい、エレクトロデバイスは若干改善をして、これらの合計で約10億円改善して40億円という計算をしています。
一番悩ましいところで、これをあまり楽観的に見てしまうと見込みがハズれたときの影響が大きいと考えております。2008年3月期は立ち上がり時期だったので売上高が急に伸びたのですが、2009年3月期はもう少し平らになってくるだろうと見込んでおります。最近の状況では、まだ先のほうまでは見込めていません。
1年前と今の状況とは少し違うのですが、2年目が難しいことに変わりはありません。中期事業計画を立てたときには、2年目がジャンプアップする予定を立てていたのですが、初年度でボールベアリングやロッドエンド、計測機器といったものは見込みより高くなりました。2年目はこういった製品は、難しいと言っていたところに到達すると考えています。しかし2年目に入り、サブプライムローン問題に端を発してアメリカの景気が良くないことがパソコンを中心に影響が出始めています。原油や原材料の高騰など、当初予定してなかった要因が入ってきています。2年目が一番難しく、キーポイントでありこれを乗り越えられればいけるという思いに変わりはありませんが、ただ若干環境が悪くなってしまったということで中期事業計画2年目の営業利益340億円の計画を組めずに320億円にとどめざるを得なかったのは、そこが一番大きい理由です。
2.5インチ向けの数量をどれだけ確保できるかという一点に絞られると思っています。現時点で環境が悪くなって達成できないリスクは半分もないと見ています。HDDスピンドルモーターのシェアはまだ少ないので、いい物を作って市場が望んでいるものを発信をしていけば、それなりのものは得られると考えています。ただHDD市場全体がフラッシュメモリーとの関係でどう振れるか分からないところはありますので、その辺のところが劇的に変化すれば別です。
特別損失で約10億円見込んでいます。機械の除却損で5億円、退職年金の修正で3億5,000万円、その他2億円になります。税率は今のところ37%くらいで計算をしております。前期と比べて税率が特に上昇する要因はありません。

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