社長メッセージ

更新日: 2018年9月14日

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*相合:「総合」ではなく「相い合わせる」であり、自社保有技術を融合、活用して「7本槍」を進化させるとともに、その進化した製品を相合することでさまざまな分野でのシナジーを創出すること。

売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてにおいて過去最高

2018年3月期はミネベア株式会社(以下、ミネベア)とミツミ電機株式会社(以下、ミツミ)の経営統合の効果を発揮した初年度として、非常に良い年であったと受け止めています。売上高は前期比37.6%増の8,791億円、営業利益は61.5%増の792億円となり、加えて経常利益、純利益のすべてで過去最高を大幅に更新しました。ミツミ事業の収益改善が急速に進み、黒字転換を実現しました。早期からミネベアの製造部門幹部とともに自らミツミの現場を視察して生産性改善を進めた成果もあり、確かな手応えを感じています。単純にミツミ事業が加わったというだけではなく、旧ミネベア事業においても営業利益は過去最高水準となり、機械加工品、電子機器とも大きな成長を遂げることができました。

売上高1兆円・営業利益1,000億円の早期達成を目指す

2019年3月期も引き続き売上高(9,400億円)、営業利益(850億円)、純利益(660億円)すべてにおいて過去最高を更新する見込みとなることを踏まえ、このたび中期事業計画を再策定しました。従来から目標としてきた売上高1兆円・営業利益1,000億円達成の目標を、2021年3月期から前倒しして2020年3月期達成を目指します。また営業利益率は10%以上、ROEは15%以上を目標として、収益性に加えて資本効率も高めていきます。(2018年8月31日現在)

全セグメントで中期目標数値を引き上げる

さらに、全セグメントで中期目標の数値を引き上げ、2021年3月期の営業利益は機械加工品事業560億円、電子機器事業350億円、ミツミ事業285億円としました。機械加工品事業では、外販が絶好調であるボールベアリングの月産3億1,500万個の早期達成を目指します。電子機器事業においては、第2の柱として確立したモーター事業で、売上成長率10%を目標に、収益のドライバーとしてさらに伸ばしていきます。ミツミ事業については、当期比で30%増益を目標とします。

持続的成長に向けた事業ポートフォリオのリコンビネーション

ミネベアミツミは世界でも他社にない幅広い製品ラインナップをもつ総合精密部品メーカーとなりましたが、私は、技術、製品を相い合わせることでさまざまな分野でシナジーを生み出す、「相合」精密部品メーカーであると考えています。当社は新規事業へのチャレンジや、DNAでもあるM&Aを幾度も繰り返しながら成長し、多角化を進めてきました。ただしその多角化とは、単にプロダクトラインを増やすのではなく、各々の製品が互いに密接に関連して「相合」し、リコンビネーションして新たな価値を創出するものです。今後も持続的な成長に向け、新製品開発、M&Aに積極的にチャレンジする一方、必要な場合は事業撤退も適切に判断しながらポートフォリオを強化します。

コア事業 — コア技術と「7本槍」を相合し、シナジーを創出

事業ポートフォリオの中で、「産業の米」と言われる祖業のベアリングのように、さまざまな機械に必要な中核製品で、絶対になくならない事業を「コア事業」と定義しています。その中で当社が高シェア・高収益をあげ、競争優位性を発揮できるニッチセグメントを今後の重点分野と見極め、①ベアリング、②モーター、③センサー、④コネクタ/スイッチ、⑤電源、⑥無線/通信/ソフトウェア、⑦アナログ半導体の「7本槍」と位置付けています。
これら7本槍と当社が磨いてきたコア技術である超精密機械加工技術、大量生産技術、光学技術、センサー技術などと相い合わせていくことで、社会の要となる進化した製品群を生み出していきます。
既にこうしたシナジーにより、フィルム型高感度ひずみゲージ「ミネージュ™」を中心とした新世代のセンサーや、次世代通信に対応するコネクティビティ製品、超精密アクチュエーター、スマートLED照明などの新製品開発を加速させています。特に、いち早く事業化が進んでいる、「スマートLED照明SALIOT(サリオ)」「スマートシティソリューション」「ベッドセンサーシステム」の「新製品三羽烏」は、システム化によって付加価値を高め、新しい収益の柱とするべく取り組みを進めています。

サブコア事業 — キャッシュカウとしてコア事業のさらなる成長に貢献

一方スマートフォンやゲーム向け部品など、爆発的なボリュームを持つものの、技術イノベーションなど変化がはやく、非永続的な事業をサブコア事業と定義しています。これらの事業は、その高い収益性から、「キャッシュカウ」事業として位置付け、当該事業で得られた利益をコア事業に投資することで、ポートフォリオのさらなる強化という好循環を生み出しています。

超精密機械加工技術を基盤に、「超高品質」と「エナジーセービング」を両立

人々の暮らしが豊かになればなるほど、高機能・高付加価値製品、環境貢献型製品が求められ、当社の得意とするミニチュア・小径ベアリングなどの精密部品の需要がより一層高まっています。
例えば、近年のデジタル化、データ容量の増加に伴い、データセンターにおいて、冷却ファンモーター用のベアリングの需要も増えています。また、ドローンをはじめとするロボット向けのベアリング、モーターの需要が爆発的に増加しています。EVなどの次世代自動車においては、ベアリングの需要低下を懸念する声もありますが、むしろミニチュア・小径ベアリングは電動化部品に使用されることが多く、燃費改善・省エネにつながる小型・薄型・軽量製品の需要増加は、当社にとって追い風となっています。
これらサーバーやドローン、自動車などは、絶対的な安全・耐久性を保証する高い品質に加え、近年では消費電力・パワーを極力低減する省エネルギー化が求められます。中国メーカーの成長も著しい状況にありますが、超精密機械加工技術と大量生産技術を確立し、お客様に超高品質とエナジーセービングを両立した製品をスピーディーに供給することは、当社グループにしかできない圧倒的な強みであり、他社との違いです。
さらにLED液晶バックライトにおいても、当社グループの超精密技術を駆使し、台頭が懸念される有機ELの性能に決してひけをとらない新製品の開発を推進しています。

グローバルなダイバーシティ・人材育成、現地化で競争優位を実現する

当社グループの海外進出は1960年代からと比較的早く、アジアでの生産高は実に9割にのぼります。当社は、同業他社に先駆けて進出した国々で雇用を創出し、従業員教育を通して現地に根付いた事業活動を推進してきました。現在、グループ従業員は約10万人ですが、日本人はわずか約7千人であり、さまざまな国籍の人材から構成され、本社の執行役員に外国人2名が任命されています。また、グループ執行役員制度をはじめとして、現地メンバーの管理職への積極的な登用も進めており、女性の役員も少なくありません。
売上高1兆円・営業利益1,000億円の目標達成のためには、リーダーとして自ら率先して行動することが重要ではありますが、同時に、次世代を担うリーダーの成長も必要と考えています。マネージメント研修をグローバル規模で進め、戦略策定やビジョンの共有、コミュニケーションの強化に取り組んでいます。
2018年7月にはスロバキア・コシツェ工場で車載モーターを中心に本格的な現地生産を開始し、秋には中国にテクニカルセンターを開設するなど、当社の重点ターゲットである自動車産業において、成長著しい中国、欧州の域内に拠点を設けることで、スピーディーな供給・開発を進め、事業の為替リスクを低減します。
このように、グローバルなダイバーシティ経営、徹底的な現地化を当社グループの強み、差別化につなげていくとともに、事業を持続的に発展させていくことで、それぞれの地域社会に貢献し、グローバルカンパニーとしての責任を果たします。

事業を通して環境・社会価値を創出する

国連で「持続可能な開発目標」(SDGs)が採択されるなど、社会課題の解決と企業の成長をリンクさせること、その一方で、環境、社会、ガバナンス、すなわちESGを考慮した上での企業価値向上がより一層求められています。
当社グループはもともと、従業員、お客様、株主の皆様、地域社会、国際社会をはじめ、さまざまなステークホルダーに対して社会的責任を果たすことを社是とした「五つの心得」を定め推進してきました。改めてこの社是を認識し、成長につなげていくときであると考えています。特に環境(E)・社会(S)の観点で、地球温暖化が進む現代において、クリーンエネルギー、気候変動への具体的な対策など、われわれ企業が果たすべき責任は大変大きいと認識しています。従来より当社の製品はエネルギー負荷の少ない高品質なエナジーセービングに貢献するものであると自負してまいりました。近年では製品と技術を「相合」して、環境負荷低減やインフラ整備・労働力不足など、社会課題の解決に貢献するソリューションを創出しています。
例えばカンボジアなどで進めているスマートシティソリューションでは、高効率のLED道路灯と無線を組み合わせた調光機能によって省エネを実現するだけでなく、温湿度などの環境センサー、パーキングセンサーまで機能を拡張することで都市機能のスマートなモニタリングを可能にし、インフラ整備に貢献しています。
また、世界各地での工場排水ゼロシステムの導入など、大量生産と環境負荷低減の両立に継続的に取り組んでいます。今後も技術力、製造力をさらに磨き続け、事業活動・生産活動を通じた、さらなる環境・社会価値の創造をすることにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

品質へのこだわりをもち、透明度の高い経営を推進

さらにガバナンス(G)においては、昨今メーカーの不祥事が相次ぎ、ものづくりへの信頼が改めて問われています。グループ全社においても、ものづくりに対する姿勢、考え方、実践方法におけるベストプラクティスの追求と共有を徹底し、「財務体質の強化」を中心とした企業運営を強化していきます。また、今期より初の女性社外取締役を迎えることとなり、より一層社内外に対してわかりやすい「透明度の高い経営」、及びダイバーシティ経営を推進してまいります。

「相合」精密部品メーカーとしてグループ一丸となって目標に取り組む

売上高1兆円・営業利益1,000億円の達成、そしてさらなる持続的成長に向けて、グループ社員、製造、技術、開発、営業、全員が情熱をもって各々の役割に取り組み、その力を結集し、経営資源を相い合わせる、すなわち「相合」することが、他社との「違い」によって、新しい価値を生み出す源泉になると考えます。

ミネベアミツミのさらなる成長に、どうぞご期待ください。

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