従業員とのかかわり  過去掲載分(2015年)

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基本的な考え方

ミネベアグループは、創業以来、従業員を最も重要な財産と位置付け、「五つの心得」に「従業員が誇りを持てる会社でなければならない」と定めています。当社グループのすべての従業員が健康で、安全に働くことができ、一人ひとりがその能力を十分に発揮できるよう、職場環境の整備、向上に努めています。

ミネベアグループの従業員数(名)

(2015年3月時点)
  従業員 日本人海外駐在員 合計
日本 3,493名 0名 3,493名
北米 1,703名 24名 1,727名
欧州 1,784名 23名 1,807名
アジア圏 56,533名 407名 56,940名
合計 63,513名 454名 63,967名

勤続状況(単体)

(2014年度)
平均勤続年数 平均年齢 退職者 離職率
17年6カ月 43歳6カ月 105名 2.9%

時間外労働データ(単体)

(集計可能な2014年4月~2015年3月の平均値)
一人当たりの平均時間外労働時間 7.72時間/月
一人当たりの平均時間外労働手当 17,090円/月

多様な人材の活用

グローバルに事業展開するミネベアグループにとって、人材の多様性を前提とした人材力の強化が重要であると考えています。性別や年齢、国籍、障がいの有無などにかかわらず、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境づくりに努めています。

女性活躍の推進

ミネベアグループは、女性従業員が継続的に能力を発揮し、活躍できる職場づくりが重要と考え、女性従業員の管理職への登用を積極的に進めています。

2015年3月には、係長職以上の女性従業員の一部を対象に、リーダーシップスキルを中心に管理職に必要な能力向上を目的として「女性活躍推進リーダーシップ研修」を実施しました。

ミネベアは、多様な人材を活かし活躍することにより、新たな価値観や競争力を生みつつ、持続的に発展する会社となることを重要な経営戦略の一つと位置付けております。

女性活躍推進の為に、女性が安心して働ける環境を整備するなどの取組を進めておりますが、今後は女性管理職候補となる女性社員を増やし、かつ管理職として活躍できる雇用環境の整備を行うため、行動計画を策定しました。

女性活躍推進法に基づく行動計画を掲載(309KB/1ページ)

グローバル人材の登用

ミネベアグループでは、グローバル展開に対応した人材育成および活用の強化を目標に取り組んでいます。取り組みの一環として、日本で学ぶ外国人留学生を積極的に採用しています。2015年4月入社の新入社員62名のうち、1名の外国人を採用しました。

また、アメリカのボストンで開催されたボストンキャリアフォーラムに参加するなど、海外での採用活動も積極的に進めており、2014年度は4名の新入社員を海外で採用しました。

障がい者雇用の取り組み

画像:障がい者雇用率の推移ミネベアグループでは、障がい者の雇用を積極的に進めています。2014年6月時点での雇用率は1.72%となりました。今後、法定雇用率(2.0%)を目指してさらに取り組みを強化していきます。

また、障がいの有無にかかわらずすべての従業員がやりがいを持って働けるよう、職場によっては専門知識のある従業員が指導するなど、職場環境にも配慮した取り組みに努めています。

ベテラン従業員の再雇用の取り組み

高いスキルを持ち、意欲のある従業員が長く活躍できるよう、また若手従業員に技術やノウハウを継承し、引き継いでいけるように、国内のミネベアグループでは定年を62歳としています。また、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」の施行を受け、定年退職後も基本的に希望するすべての従業員を再雇用しています。2014年度は、国内で合計8名の従業員を再雇用しました。

人材育成

ミネベアグループでは、「ものづくりへのこだわり」「グローバル志向」「情熱・自ら考え行動する主体性」を持った従業員を求める人材像とし、その育成に取り組んでいます。人材育成の専任部署として人材開発部を設けるとともに、階層別の集合研修や、専門知識の取得、スキル強化を目的とした研修の企画運営、さらにはOJT教育などを実施しています。

ブラザーシスター制度

2011年度より、国内営業部の従業員向けにブラザーシスター制度を導入しています。この制度は、新入社員一人に対して、若手従業員一人が教育担当として就き、半年間教育指導を行うというものです。教育担当となるブラザー、シスター役の従業員は、事前講習により本制度の趣旨を理解するとともに、半年間の育成計画を作成し、教育に臨みます。

この制度では、業務における教育指導のほか、仕事以外の悩みも気軽に相談できる関係づくりを支援し、新入社員の仕事に対する意欲を高めるとともに、育成計画に沿って業務上独り立ちできるようサポートしています。

2014年度は8名の新入社員がこの制度を利用し、業務に取り組みました。

グローバル人材の育成

ミネベアグループはグローバルな人材育成を進めることに積極的に取り組んでいます。2014年度は海外赴任前講習会を計22回実施し、計75名が参加したほか、海外駐在の準備支援として英語学習機会を提供するなど取り組みを強化しています。

また、海外駐在期間は5年間を基準としたガイドラインに従い、多くの従業員がグローバルに活躍する機会を得られるよう配慮しています。

海外での研修としては、現地法人駐在中の日本人従業員には日本のプログラムに基づき、海外駐在員研修を実施しています。また、海外のローカルスタッフには各法人での研修プログラムに基づいた研修を実施しているほか、研修生として日本の工場で受け入れ、技術やものづくりのノウハウを伝承しています。

日本での研修を終えて

画像:技術支援部門 マテリアルサイエンス開発部 マテリアルサイエンスラボ 上海 朱 晓珣私は2014年6月から日本での研修に参加しました。日本に来るまでは、日本での生活に不安を感じていましたが、軽井沢工場の美しい環境の中で過ごすうちに、いつしか不安も消え、仕事や勉強に集中することができました。

研修ではミネベアの環境への取り組みがとても印象深かったです。技術研修が始まる前、人事総務部からは研修生に対する注意事項の案内がありました。その中で、ごみ分別の大切さが強調され、資源の再利用を徹底していることを学びました。ごみ分別は自ら始め、身近の小さなことから始めようと教わりました。

研修を通じて、専門技術を学ぶと同時に、きれいな環境の大切さを感じました。帰国後、学んだ技術を仕事に生かすだけでなく、ミネベアの環境活動理念も同僚に伝え、環境への取り組みにも貢献していきたいと思います。

国内での主な階層別研修

研修名 対象者 研修目的
新入社員研修 新入社員
  • 社会人としてのマナー、仕事への姿勢や進め方を習得する。
  • 経営方針、行動規範などを学ぶとともに会社の規則、制度、組織を理解する。
若手社員研修 入社2年目の社員
  • 自身の目標を立て、自立的にかつ継続的に成長していく方法を学ぶ。
  • 業務改善の基礎と、コミュニケーションの基本と重要性を学ぶ。
中堅社員1研修 原則、入社5年目の社員
  • 中堅社員の基本的な考え方と仕事の進め方を確認し、今後の自己開発計画を作成する。
  • 職場で期待される役割を理解し、周囲への主体的な働き掛けを学ぶ。
中堅社員2研修 原則、入社10年目の社員
  • 仕事の意味付けと自己の位置付けを確認する。
  • 自身の役割を再認識し、今後の自己開発計画を作成する。
新任係長職研修 新任係長職の社員
  • 管理監督者である係長として期待される役割を理解する。
  • 自職場の問題を職場リーダーの観点から他者を巻き込んで解決する力を養う。
新任課長職研修 新任課長職の社員
  • 経営革新を行うべき、課長職としての役割を確認する。
  • 組織の活性化、部下の動機付け、信頼関係の築き方を身に付ける。
※上記に加え、日本人海外駐在員向けの研修として、海外中堅社員研修などの研修を概ね2年に1度実施しています。

ビジネススクールへの従業員派遣

ミネベアでは、次世代リーダーを中長期的な視野で育成することを目的に、米国コロンビア大学ビジネススクールの「日本経済経営研究所」に立候補により従業員を選抜し、客員研究員として派遣しています。この10カ月間におよぶ社費留学では、多様なバックグラウンドの学生や研究員と交流し、マネジメントについて学ぶ機会が得られます。

コロンビア大学ビジネススクールに留学して

画像:ロッドエンド・ファスナー事業部 統制部 ロッドエンド統制課 竹中 雄資わたしは2014年8月から2015年5月までの期間、コロンビア大学ビジネススクールの客員研究員として留学しました。留学前は現職場と同じ統制部にて、事業計画立案や計数管理に携わっていましたが、自分自身の専攻は機械工学であり経営に関する知識が乏しかったことから、業務のみならず自身の成長に対しても行き詰まりを感じていました。そんなときに本留学プログラム公募の話を聞き迷わず応募しました。選考に通ったときは本当にうれしかったです。留学中は、ビジネススクールでの授業やセミナーの聴講だけでなく、教授、学生、客員研究員との人脈形成、そして業務から完全に離れることでさまざまな課題を深く考えることができました。これらの知識を今後の業務に生かして事業の発展に貢献することが現在の目標です。

働きやすい職場環境への取り組み

多様な働き方の推進

ミネベアグループは従業員のワークライフバランスに配慮することが、従業員のやりがいや充実感につながる、重要な課題であると考えています。そのため、出産・育児、介護などのさまざまなライフイベントに柔軟に対応できる制度や、従業員がリフレッシュを図れるよう、「入社30年以上永年勤続者の海外旅行招待制度」を設けています。

2014年度は、勤続年数10年以上の従業員について、休職期間を6カ月間から1年間へと変更したほか、配偶者出産休暇制度を新設するなど、従業員が働き方を柔軟に選択できるよう、制度の充実化を進めています。

主な福利厚生制度と利用者数(国内グループ)

(2014年度)
制度名 内容 延べ利用者数
育児休業制度 育児休業および育児短時間勤務の制度 104名
配偶者出産休暇制度 配偶者の出産時に取得可能な休暇制度(最大2日間) 24名
介護休業制度 介護休業および介護短時間勤務の制度 0名
入社30年以上永年勤続者の海外旅行招待制度 勤続30年の従業員と家族へのアジア旅行制度
(タイ・中国(上海)・シンガポールのうち1カ国)
434名

労使関係

ミネベアグループでは、「ミネベアグループ行動規範」に示すように、結社の自由を認め、労働環境や労働条件といった課題について、定期的に労使懇談会を行うなど労働組合や従業員代表などと積極的にコミュニケーションを図り、良好な労使関係を築いています。

公正な評価

ミネベアグループでは、従業員一人ひとりの能力と実績を、公平性、公正性に最大限配慮した上で適正に評価し、処遇や報酬に反映させています。2014年度は人事考課制度の客観性を高めるために見直しを行い、能力や経験などの昇格基準を新たに定めました。同時に新制度の説明会を実施し、制度の透明性向上に取り組んでいます。

今後も、意欲ある従業員が能力を十分発揮できる、そして働きがいを感じられる職場環境となるよう、労働環境や雇用構造などの変化にも柔軟に対応できる人事施策を実施していきます。

人権の尊重

ミネベアグループでは、人種、年齢、性別、国籍、宗教などによる不当な差別を禁止しています。従業員に対しては、新入社員研修において「ミネベアグループ役員・従業員行動指針」を用いた研修を実施しているほか、異文化の地域へ赴任となる従業員に行う赴任前研修や、各階層別研修の中でハラスメント防止に対する教育を実施しています。さらに、内部通報制度ならびに相談窓口を設けることで、人権侵害防止に取り組んでいます。

安全衛生管理

画像:労働災害発生件数の推移(グループ) ミネベアグループでは、製品・サービスの質、生産の一貫性、および従業員のモラル向上は、安全で衛生的な職場環境において実現すると考えています。

各工場では、安全作業や衛生などの各部会からなる安全衛生委員会を設置しています。安全衛生委員会は定期的に開催し、各部会の目標に対する活動結果を共有しています。また、当社グループの量産拠点であるタイ、中国、シンガポールの主要工場ではOHSAS18001の認証を取得しており、新たにマレーシアでも取得しました。

万が一、火災、労災、交通事故などの事故が発生した場合には、安全管理責任者を中心に原因の把握や適切な対応が取られるとともに、それらの情報を全世界の全事業所と共有し、類似事故の再発防止に役立てています。

工場における定期パトロールの実施

画像:安全パトロールの様子

安全パトロールの様子

軽井沢工場をはじめとした各工場では、月に1度の定期的なパトロールを実施し、前回の指摘事項の確認や新たな改善点の確認をしています。このパトロールにより、製造機器周辺の整理整頓や危険個所の確認と改善依頼、工具の適正保管、保護めがねや耳栓の使用などの徹底を図っています。

健康管理の促進

ミネベアグループでは定期的に健康診断や健康相談の実施、時間外労働抑制に対する通知を行うほか、産業医が定期的に巡視するなど、各国の関連法規や各事業所の実情に合わせて、従業員の健康維持、向上に取り組んでいます。

特に、近年社会的関心が高まっている心の健康管理については、健康管理室を設置するなど産業医や産業カウンセラーなどに相談できる体制を整備するとともに、各工場の保健師を集め、3カ月に1回定期的なミーティングを実施しています。また、社内報での情報発信、健康診断時に従業員にメンタルチェック票を配布するなど、従業員がセルフチェックやセルフケアをできるようにし、予防にも努めています。

今後の課題・目標

今後は引き続き、ワークライフバランスの向上や健康管理の強化など従業員がやりがいを持ち、さらに生き生きと仕事に取り組む環境を整備するための施策を実施していきます。

また、将来にわたるグローバルな会社の成長を可能とするため、世界に通用する人材の育成とノウハウの継承、多様性を活躍できる環境整備などの人事施策の実施に継続して力を入れて取り組んでいきます。

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